暁 〜小説投稿サイト〜
ぶそうぐらし!
第10話「ちょうたつ」
[8/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
..!」

  今は噛まれた人もまだゾンビとなっていないので、辺りを見回していたら誰かに抱き着かれる。

「瑠璃ちゃん....?」

  とにかく、噛まれていないか確認する。
  ....血の痕も、傷もついていない...よかった...無事だった...!

「く、工藤さん....。」

「....他に、噛まれていない子は?」

  まだ生きてはいる先生に聞く。...先生について聞かないのは、既に噛まれている事が分かってしまっているからだ...。

「....いません....。」

「....そう....。」

  だとしたら、もう、瑠璃ちゃん以外は....。

「工藤さん...私は...私達はどうしたら....!」

  もう生きる希望を失くし、絶望に涙を流しながら先生の一人がそう言う。

「.....選んでください。....人間として私に殺されるか、人を襲う化け物として私に殺されるか...。....他に手は、ありません....。」

「っ.......。」

  薬なんて都合のいいものはない。ましてや、バイオハザードのようなものだ。ある方がおかしいと言える。

「.....人間として....最後まで、人間でいさせてください.....!」

「....そう....。」

  その返事を聞き、ゾンビ化しかけている子に歩み寄る。

「....ごめんなさい。」

     ―――ゴシャッ!

  頭をかち割る。...調達先で頑丈な武器(バール)を手に入れていたから、頭を割る事も容易かった。

「....ごめんなさい....。」

     ―――ゴシャッ!

「ごめんなさい....!」

     ―――ゴシャッ!

「ごめんなさい....!!」

  謝りながら、次々と殺していく。誰も泣き叫ばないのは、もう、死ぬのを理解しているからだろうか。絶望して何もする気力がないだろうからか。....私には、分からない。

「.......っ.....!」

「....殺してください...。もう、早くしないと....!」

  悔しさと悲しさに歯を食いしばりながら先生方二人を見る。
  ....先生のその言葉に、もう、歯止めは効かなかった。

「っ...ぁあああああああ!!!!」

     ―――ゴシャッ!!

  一人、先生を殺す。叫びながら武器を振ったためか、潰した音も大きかった。

「っ――――!!!」

  後一人、覚悟を決めた顔で死を待っている先生に近づく。

「ぁああああああ!!!」

「―――...ありがとうございました。工藤香織(くどうかおり)先生...。」

「っ.....!?」

     ―――ゴ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ