第10話「ちょうたつ」
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..!」
今は噛まれた人もまだゾンビとなっていないので、辺りを見回していたら誰かに抱き着かれる。
「瑠璃ちゃん....?」
とにかく、噛まれていないか確認する。
....血の痕も、傷もついていない...よかった...無事だった...!
「く、工藤さん....。」
「....他に、噛まれていない子は?」
まだ生きてはいる先生に聞く。...先生について聞かないのは、既に噛まれている事が分かってしまっているからだ...。
「....いません....。」
「....そう....。」
だとしたら、もう、瑠璃ちゃん以外は....。
「工藤さん...私は...私達はどうしたら....!」
もう生きる希望を失くし、絶望に涙を流しながら先生の一人がそう言う。
「.....選んでください。....人間として私に殺されるか、人を襲う化け物として私に殺されるか...。....他に手は、ありません....。」
「っ.......。」
薬なんて都合のいいものはない。ましてや、バイオハザードのようなものだ。ある方がおかしいと言える。
「.....人間として....最後まで、人間でいさせてください.....!」
「....そう....。」
その返事を聞き、ゾンビ化しかけている子に歩み寄る。
「....ごめんなさい。」
―――ゴシャッ!
頭をかち割る。...調達先で頑丈な武器を手に入れていたから、頭を割る事も容易かった。
「....ごめんなさい....。」
―――ゴシャッ!
「ごめんなさい....!」
―――ゴシャッ!
「ごめんなさい....!!」
謝りながら、次々と殺していく。誰も泣き叫ばないのは、もう、死ぬのを理解しているからだろうか。絶望して何もする気力がないだろうからか。....私には、分からない。
「.......っ.....!」
「....殺してください...。もう、早くしないと....!」
悔しさと悲しさに歯を食いしばりながら先生方二人を見る。
....先生のその言葉に、もう、歯止めは効かなかった。
「っ...ぁあああああああ!!!!」
―――ゴシャッ!!
一人、先生を殺す。叫びながら武器を振ったためか、潰した音も大きかった。
「っ――――!!!」
後一人、覚悟を決めた顔で死を待っている先生に近づく。
「ぁああああああ!!!」
「―――...ありがとうございました。工藤香織先生...。」
「っ.....!?」
―――ゴ
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