第10話「ちょうたつ」
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ものだ。乾パンは。
「そのために氷砂糖で唾液を出しやすくしてるのかもな。」
「なるほど...いや、どの道パサパサするだけじゃん...。今回の乾パンは氷砂糖ついてない奴だし...。」
「まあな。」
ただの乾パンに関する考察をしただけだ。ちなみに今回の乾パンはクッキーに近いもので、バターやジャムとかを付けたりすると美味い。
「...あ、忘れてたけど、由紀。今日は全校停電だからな。」
「そうなの?私停電好きなんだよねー。なんかわくわくするし!」
悠里から電気が足りてないと聞かされたため、節電するために停電と言う名目で由紀に伝える。...なぜか好評だったが。
「....わくわくするのはいいが、うちの学校のシャワーは電熱式だぞ?」
「えっ!?」
「お湯が出ないのよね。」
「はぅっ....。」
俺の言葉に驚き、悠里の言葉に落ち込む由紀。
「大丈夫かー?」
固まってしまった由紀に胡桃が呼びかける。
「...キャンプだよ!」
「「...はっ?」」
そして、突然立ち上がりそう言い放った由紀に、俺と胡桃はついそんな返事をする。
「ほら、えーと..遠足とかでキャンプをするでしょ?学園生活部だから学校でキャンプするの!」
「...なるほど。キャンプなら電気を使う事もない...か。」
「でも、肝心のテントとかはどうするんだ?」
部室にあるにはあるのだが、あれは三人しか入れない。
「私は見回りをするから....。」
「...俺もやりたい事がある。」
「...あー、なんか悪いな。気を遣わせて。」
俺と先生が抜ける事で、とりあえずキャンプをする事に決める。
「じゃあ、私は見回りに行くわね。」
「はい。気を付けて。」
「遼君もね。やりたい事があるとはいえ、危険な事はしないようにね。」
暗くなった廊下で、先生と別れる。
「....さて、行きますか。」
一度校長室に戻り、いくつかの弾薬とハンドガン二丁、模造刀とナイフ二振り、そしてワクチンをいくつか鞄に詰めて背負う。
「今は雨が降ってるから雨具も必要だな。」
そう言って俺は購買部まで行き、雨具を拝借する。
もちろん、購買部に行く際に先生には気づかれないようにしている。
「相変わらず、暗いな...。」
親父から貰っておいたライト(滅茶苦茶光力が強い)がなかったら不意打ちを受けるぞ、これ。
「....さっさと行こう。」
もたもたしている暇はない。奴らの生態を知る事もできるけど、できるだけ危険に晒されないようにしないと。
「...今までで分かった
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