第10話「ちょうたつ」
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そして夜になり....。
「きっもだっめし♪きっもだっめし♪」
「ちょっとは緊張しろよ。」
ルンルン気分で歩く由紀に胡桃が突っ込む。
「由紀ちゃんは怖くないの?」
「うーん、本当のお化けに会ったら怖いかな。でも学校でしょ?何も出てこないって。」
悠里の問いに由紀はそう答える。
「ええ。...この時間、学校には誰もいないわ...。」
「う....。」
「だからね、誰もいないはずだけどもしいたら....。」
「い、いる訳ないじゃん...。」
雰囲気を出して言う悠里に、胡桃も由紀も怖がる。
「知ってるか?幽霊ってのは音に集まったりするんだぜ?」
俺も悠里に合わせてそう言ってからラジカセにスイッチを入れる。
「じゃあ、付けちゃダメじゃん!」
「そうだな。だから、これはここに置いてあっちの階段から行こうか。」
「遼君頭いい!」
そういう訳なので、反対側の階段に移動する。
「皆、集まってるわね。」
「はーい。」
反対側には先生が待機していた。ちょうど見回りも終わったのだろう。
「じゃあ、俺はここでお別れだな。」
「え?どうして?」
「見回りの交代。もしくは肝試しの驚かし役かな?」
模造刀を担ぎながらそう言う。
「えー?遼君も肝試ししようよー。」
「俺だってするさ。なにせ、俺は単独行動だぜ?」
「あー...確かに。」
そういう訳で俺は由紀たちと別行動をする。
「(もちろん、今のは建前だけどな。)」
本当の理由は、先生に代わって俺が見回りに行き、肝試しのルートに奴らがいないか探すためだ。
「....あ、肝試しのルート、俺知らねえや。」
...まぁ、片っ端から見て行くか。
「...あれ?遼君?」
「お?由紀たちも来たのか。」
すれ違いで今まで会わなかったが、図書室前で由紀たちと合流した。
「遼君もこの中に用?」
「まあな。ちょうどここを見ようと思ってたんだ。」
胡桃とアイコンタクトを取り、俺は中の捜索に移る。
「く、暗いね。電気つかないかな...。」
「それじゃあ肝試しじゃないだろ。あ、足元気を付けろよ。」
「うん...。」
さすがに真っ暗は怖いのか、由紀の声が震えてる。
「あ、先行ってて。あたし、このへん見てるから。」
「俺も一応見回りだからな、適当に回ってくる。」
俺と胡桃で奴らへの対処を担う。
由紀は悠里と一緒に行動し、先生は先生で適当な本を探すつもりらしい。
「(さすがに残っていないと思う
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