暁 〜小説投稿サイト〜
東方乖離譚 ─『The infinity Eden』─
第2章・幕間:いつか其処へと至るため
episode5:私だけの魔法
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哲も無い紙をハサミで直線状に切れと言われるようなもの。……もの。

 ………………あれ?

「どうした?やり方はすぐ分かるだろ?」

「……出来ない」

「……は?」

「……なんか、出来ない」

 やり方に従って、魔力を流しているのだ。だが、一向に魔法が起こる気配が無い。

「……他の魔法だ」

 若干顔を暗くした魔理沙に促され、私はさらなる魔法を試してみる事になった。






 ??〜少女修練中……〜??






「結論から言うぞ」

「……うん」

 取り敢えず本に書いてある魔法は全て試した。他の本に載っている上級魔法なんかも試してみた。結果は勿論全て惨敗。

「お前に魔法の才能はない。以上」

「デスヨネー」

 分かってたよ。ああ分かってたさ。最初の魔法失敗した時点で何となく察してたさ。なんか負の連鎖に頭からスピア・ザ・グングニルしちゃったんじゃとか思ってたさ。

 ──案の定かっ!案の定才能/Zeroかっ!

 折角のレア体質が台無しだよばかぁっ!

「つっても、この結果がお前の魔属法のせいって可能性もある。なにしろ未発見の魔属法だからな、何が起きても不思議じゃない」

「えっと……じゃあ」

「そういう訳で、これからパチュリーっていう魔法使いの所に向かう。知ってるか?紅魔館の魔女」

「名前だけなら」

 原作知識で外見どころか使用するスペルカード、能力名まで知ってるけどそれは勿論秘密。ややこしい事になるのは避けたい。幸いにも人里には紅魔館含む各地の情報がよく集まっているので、ここら辺の誤魔化しが効く。人里の人々に感謝だ。

「よし、んじゃあ行くぞ。私の知ってる魔法使いの中で、純粋な知識量ならアイツに勝てる奴は居ないからな」

 椅子から立ち上がった魔理沙は何気無い動作で指を鳴らす。すると何処からかぐるぐると回転しつつ箒が飛んできて、魔理沙の右手にすっぽりと収まった。流石は東方のかっこいい主人公担当、一つ一つの動作がイケメン。え?巫女?あっちただ外道なだけ……うわなにをするやめ((ry

「ほら、さっさとしないと置いてくぜ」

「あ、ごめんごめん」


 いつの間にか窓の外で箒に跨り、こちらを手招きする魔理沙を駆け足で追う。
 窓の縁に手を掛けて飛び越えると、地面に着地する前に能力を使って九尾……ではなく、天狗へと変異する。
 これは文──射命丸文の力の一端を共有したもので、本人が幻想郷最速の速さを誇る為に一部の力であろうとも驚異的なスピードを出せるのだ。まあ本人と比べれば天と地ほどの差があるが。
 勿論、文への事情説明は済んである。自らの能力の事も話したし、それについての了承も得てきた。藍に比べると少
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