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SAO−銀ノ月−
第九十二話
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ょう……」

「リズさんまで何言ってるんですか!」

 何やら通じ合ったような二人から、リーファは自らの身体を隠すようにして逃げるものの、リズとノリの即席タッグに囲まれてしまう。ジリジリと距離を積めていく二人に、リーファは徐々に徐々に追いつめられていき……

「キャー――!」

「リーファさん……」

 悲鳴を聞いたシリカはリーファに対して拝んで放置すると、どれくらいポイントが上がったのか確認する。見ていただけのリズやシリカはともかく、あれだけ大立ち回りを演じたルクスやリーファは――リーファは少し怪しいけれど――ポイントが上がっている筈だと。鼻歌でも歌いながらどれくらいかと確認したが。

「……あれ?」

「どうしたの?」

 システムメッセージを見て首を傾げるシリカに、仲間のウンディーネ――シウネーにHPを回復させてもらった、ユウキが気になってメッセージを覗き込む。そこには、あまり上がっていない4人のポイントが表示されており。

「あんまり上がってませんね……」

「ボクたちも結構見られてるはずなのに、あんま上がんないんだよ。ね、シウネー」

「そうですね……ユウキたちの剣舞、結構人が集まってる筈なんですが」

 話を振られたシウネーが困ったように笑い、ユウキたちのポイントも対して違わないことも窺わせる。しかして、ユウキたちの剣舞が人を集めているからこそ、シリカたちはここにこうして来たのだ。それにもかかわらず、ポイントが伸び悩んでいるということは……

「もしかして、ただ見られるだけじゃダメなのかな……」

「どういうこと?」

 シリカの言葉に首を傾げるユウキに対して、自分でも上手く説明出来ないですけど――と前置きをしながら、シリカはこのコンテストの要項を表示させた。『視線を釘付け! 浜辺の英雄は君だ〜水着コンテスト〜』などと銘打たれたソレには、募集要項やポイント制について、視線を合わされた数だけポイントがつく、などといったシステムが書かれている。

「水着コンテストをしたいだけなら、こんな遠回りなことしなくてもいいわけですし。そもそも、英雄なんて何だか仰々しい名前です」

「確かに……そうですね……」

 水着コンテストをしたいだけなら、ステージに立って審査でもすればいいわけであり、わざわざこんな遠回しな方法を取る必要はなく。それと上手くは言えなかったものの、何だか英雄などと銘打たれているのは、何だからしくない気がして。そんなシリカの仮説に対して、シウネーもコクリと頷いた。

「じゃあ、他に何かポイントが得られる手段がある、ってこと?」

 多分そうです――と、ここに来る前に見た、ロッククライミングをしていたパーティーのことを思い出しながら、シリカはユウキの問いかけに自信
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