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ひねくれ騎士(ナイト)の|生存報告《ライブレポート》
二車奏真U
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針のような形になる。
「眠れ、偽りの騎士(ナイトオブライアー)」
漆黒の針が放たれる。
グサ
そして貫いた。
おかしい、確かに針は放たれた。そして俺を貫いたはずだ。しかし、激痛が走らない。
目を開ける。目の前には自分の盾となり針に貫かれた鬼塚 護が立っていた。
「鬼塚、なんで!」
思わず涙が浮かぶ。
「俺たちは友達だろう。苦しい時は助け合うものだ。」
そういうと鬼塚は宇喜多へと向きなおる。
「君も物好きだね。そんなの庇ったってとくはないだろう。まあ、嫌われもの同士傷でも舐め合えばいいさ。」
宇喜多繰り出す影が自分たちを切り裂こうとくる。鬼塚はそれらを見切りすべて八星中で受けいなす。影に貫かれた痛みは残っているはずだが、それを感じさせぬかのように一つ一つ防いでいるのだ。
「やっとおにっぽいのが見れた。じゃあ、ここからもっと踊れるよね。」
どこかで傍観していたであろう森山から矢が放たれる。これには対応が遅れ頬をかすめる。
「遅いぞ森山、何してた」
宇喜多が怒りをぶつける。
「ごめんごめん、決め技入ってたから楽できると思ったんだ。」
森山の矢が加わり、少しずつではあるが鬼塚の傷が増えていく。
「鬼塚、もういい、それ以上ボロボロになる必要はない。俺たちの負けなんだ。」
鬼塚が自分のために頑張っている姿が辛くて俺は声を上げる。できる限りの努力はした。はじめから勝てると思ってはいない。それでも鬼塚のためにと戦ってこの有様なのだ。どれだけ俺は迷惑をかけるのだろう。どうして鬼塚は頑張るのだろう。
「そんな弱音を吐くな!!!俺は今、友人を侮辱されたそんな奴を許せるか!!!」
咆哮のような言葉だった。
「俺が侮辱されるのはいい、俺が嫌われているのも事実だ。だが、お前は会長に選ばれた。玉依書記にもだ。そして俺の大切な友だ。そいつに簡単に諦めてほしくはない。だから、お前の名誉を守る。」
八星を大きくなぎはらい周りにあった影や矢を一掃すると宇喜多に向けて一気に突っ込んだ。
だが宇喜多に届く前に倒れる。
「やっぱ君は鬼だね。宇喜多の棘をまともに受けた上で矢の毒が回んないどころかあんな動きをするなんて。」
鬼塚の前に立ち森山がいう。鬼塚もうつ伏せに倒れた状態から八星を振り上げるがかわされる。
「まだそんな動きができるんだ。すごいすごい。」
空を切った八星は鬼塚の手を離れ俺の眼の前に落ちてくる。
「これで決まったな。全く予想以上に手間をかけさせられたな。」
宇喜多が勝利を確信し、影を引っ込めた。
鬼塚が戦ってくれたおかげで立つぐらいの力は戻っている。八星を手に取る。よし、まだ戦える。八星から伝わる力が俺を立たせた。
「なんだよ。まだやるのか。あのまま倒れてりゃ見逃してやったのによ。」
そんな言葉は気
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