Vivid編
外伝〜if/ライのたどり着いた世界がCEであったなら(前編)〜
[10/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
い!ミネルバの直援に回る!ハイネ!いつまでも遊ぶな!!」
そう言うと、敵機の掃討を行っていたインパルスとガイアを甚振っていたグフは即座にミネルバの方に集まってくる。流石に叫ぶようなライの言葉には、逆らえるような状況ではないと判断したらしい。
「ミネルバ!即座に撤退を――――しつこい!」
緑服であり、越権行為かもしれないが、それで生き残れるのであれば営倉入りでも安いものだと割り切り、ライは指示を飛ばそうとしたが、追撃してくるように迫ってくるオーブ軍のムラサメ隊が迫っていた。
『やめろーー!』
自身の機体を翻し、迫ってくる機影をロックオンする。だが、その直後に機体の通信機からの叫びがライの鼓膜を叩いた。
「うるさい!」
『撃つな!お前も!オーブも!』
打つ覚悟も打たれる覚悟もない、甘えたセリフを聞きライは今度こそキレた。
「この三年間で変えようとしなかったのは貴様だろう!そのつけを国民が払うことになるのは当然だ!それさえ理解できないのであれば、貴様に人の上に立つ資格はない!」
そう言うと同時に、ライはこちらに接近してきていたストライクルージュに肉薄。そして飛行用バックパックを予備のヒートナイフで切り裂いた。
『な――――』
「頭を冷やしてこい」
言うやいなや、ライはストライクルージュの胴体を蹴りつけ、機体を海に沈めた。
――――――――――
『罪の在処』
ロドニア・ラボ
「研究員以外はあまり中に入らないで。保安要員は最低限の人員を除いて周辺警戒を厳にしてください」
日も沈み、静けさを醸し出す筈のその廃屋は今、大勢の人間が入り込み、大きな騒ぎとなっていた。
その廃屋はある人体実験を行っていた場所。その内容は、コーディネイターを超える兵士を投薬や暗示、そして肉体的な改造を施すことで生み出そうとするものである。
そしてその被害者となっていたのが、難民や孤児といった身寄りのない子供達であった。
そんな生理的に嫌悪感を生み出す場所には、実験の途中で廃棄されたと思われる子供達の死体や内蔵も多く残ってしまっていた。
その為、それを直接見ても精神的に問題のなさそうな研究員や保安部隊とそれ以外の人間の誘導をライは行っていたのだ。
ライ自身はこの施設を見つけたうちの一人であり、その“中身”を見ても嫌悪こそすれ精神的に失調を起こすことはなかった為、現場責任者であるタリア艦長への伝令役も行っていた。
そして、今もその仕事の一つとして施設から吸い出したデータの一部を彼女に受け渡していた。
「…………酷いわね」
「……ええ」
持ってきたデータにあったのは『出荷記録』である。そう、この施設を運営していた人間に
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ