Vivid編
外伝〜if/ライのたどり着いた世界がCEであったなら(前編)〜
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に目の敵にされてきたミネルバは、この日も襲撃を受けた。
その襲撃を受けた小さな島々が密集しているその海域で、シンは敵が密かに建造している軍事基地を発見したのだ。
しかも、その建造には地元の民間人を強制労働させて行っており、それを確認したシンはキレた。
軍人が一方的に民間人を虐げることが、シンには許すことができなかったのだ。
シンは感情のまま、モビルスーツの抵抗もないその敵基地を蹂躙する。だが、それはアスランからの静止の命令を振り切った独断でシンは行ってしまったのだ。
戦闘後、地元の民間人は解放されたが、敵の基地はただの残骸とかしていた。
そして、戦闘後アスランはシンをすぐさま呼びつけ、冒頭の通りシンに制裁を加えたのだ。
他のパイロットであるルナマリアやレイはそれを黙って見ていた。何故ならシンが命令違反を行ったことは事実なのだから。
アスランは噛み付くようにして反論してきたシンに再び手を挙げようとする。だが、その振り上げられた腕は第三者の手によって止められた。
「…………何か?」
止められたことに憮然とし、アスランは剣呑な雰囲気のまま自身の腕を掴んでいる張本人であるライを睨みつける。
その視線を受け流しながら、アスランよりも一歩前にシンの方にライは踏み込んだ。
「失礼、少し彼に言うことがあるので」
そう言うと、アスランに向けていた視線をライはシンの方に向ける。シンの赤く腫れた頬が嫌でも目に付いた。
「シン、僕たちは軍人で、人殺しを否定するようなことはできない」
ライの切り出した言葉に何を今更という表情をシンは向ける。だが、それはシンだけではない。ライの言葉を聞いていた人間すべての表情がそれを物語っていた。
「でも――――」
「……」
「人を殺した事を誇りにするのはやめてくれ。誰かを救ったことに胸を張って、そしてそれを誇ってくれ」
「!」
ライの言葉にシンは先ほどアスランに打たれた時よりも大きな衝撃を受ける。
シンはライのその言葉で自分が何を言ったのか――――何を口にしてしまったのかを自覚したのだ。
『俺は間違った事はしていませんよ!あそこに住んでいた人たちもあれで助かったんだ!』
この言葉をそのまま受け取るのであれば、民間人を救ったことではなく敵基地の人間を虐殺したことを正当化しようとしているように聞こえる。
その事を逆上したといえ、言ってしまったシンは自己嫌悪で足元がふらつきそうになる。
「ぅぁ……」
「次からは自分の行動も感情もよく律してくれ…………できる?」
「…………はぃ」
うつむき気味のシンの頭に手を乗せるようにしてポンポンと軽く叩いてやると、ライはアスランの方に向き直った。
「話に割り込
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