―戦士転生―
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た言葉……」
異世界から俺を救い出してきた三沢が伝えてきた、ミスターTが『その真実は必要ない』と俺の命を狙いに来たその言葉。どうして《ナンバーズ・ウォール》でなく《安全地帯》だったのか、その疑問おかげでようやく答えにたどり着いた。
《ナンバーズ・ウォール》ではなく《安全地帯》だった理由――それは、俺がナンバーズを使ってくる、と敵が考えてきたからだ。俺はエクストラデッキからミスターTに見えるように、《No.96 ブラック・ミスト》を取り出した。
「前のミスターTだったカードだ」
十代とデュエルしたミスターT。彼が使ったナンバーズのカードであり、彼がデュエルで敗れたあとに残っていたナンバーズ。その召喚条件はレベル2モンスターが三体――今、俺のフィールドはその条件を満たしている。
「ダメだ遊矢くん! ダークネスの力をそのまま使えば、僕のようになってしまう!」
立って歩ける程に回復した吹雪さんが、ダークネスの力を使っていた者として警告する。ただやみくもにダークネスの力を解き放てば、ミスターTの大元に力であるダークネスに乗っ取られてしまうと。
「大丈夫です吹雪さん。……三沢が、そう伝えてくれた」
「三沢くんが……?」
三沢は語っていた。まだその半分以上は分からないので、あとで敵の正体を突き止めた吹雪さんと照らし合わせる必要があるが――ダークネスは心の闇を武器にやってくる、と。そしてダークネスが使うナンバーズモンスターは、人間の心が作り出すカードであり、誰かの心の闇を武器にしてダークネスたちはナンバーズを使うのだと。……今思えば、この《No.96 ブラック・ミスト》が、《スピード・ウォリアー》三体で召喚出来るのは、このカードが俺の心の闇なのだろう。
仲間を殺してでも仲間を救う。そんな矛盾した目的を、異世界で力を手に入れた俺は、エクゾディアの力で叶えようとした。その心の闇が映し出し、ダークネスの力となったカード。
だが、今は違う。この世界と仲間を、今度は間違えずに守れるように――
「俺に応えろ! ナンバーズ!」
ナンバーズが人間の心によって作り出されたカードならば。扱う人間の心によって、また違うナンバーズとなって転生する。《No.96 ブラック・ミスト》が俺の声に応えるように、新たなナンバーズとなってその手に加わっていく。
「俺は魔法カード《能力調整》を発動! フィールドのモンスターのレベルを1下げ……三体の《スピード・ウォリアー》で、オーバーレイ・ネットワークを構築!」
直前に発動された魔法カード《能力調整》により、レベルが1となった三体の《スピード・ウォリアー》が重なっていく。ダークネスの力に汚染されていない、俺の、俺だけのナンバーズ。もう絶対に間違えないとい
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