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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―戦士転生―
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ーを全て破壊する」

「なに!?」

 轟く雷光と戦士達の苦痛の声。俺がその効果に驚愕している一瞬に、閃光とともに俺のフィールドはがら空きとなった。

「バトル。サンダー・スパーク・ドラゴンで――」

「――俺は《速攻のかかし》を手札から捨てることで、相手のバトルフェイズを終了させる!」

 間一髪。サンダー・スパーク・ドラゴンの雷光が俺を貫くより早く、手札から《速攻のかかし》を捨てることで、相手のバトルフェイズを終了させる。《タイム・マジック・ハンマー》で相手のフィールドをがら空きにしたと思えば、《バトルフェーダー》で攻撃を防がれてしまった先のターン。その反撃とばかりにサンダー・スパーク・ドラゴンの一撃が、俺のフィールドをがら空きにしたものの、皮肉にも同じ手札誘発の《速攻のかかし》がそれを防ぐ。

「……私はこれでターンエンド」

「俺のターン、ドロー! ……《貪欲な壺》を発動し、さらに二枚ドロー!」

 通常のドローに加えて汎用ドローカード《貪欲な壺》を発動し、さらに二枚のカードをドローする。そして、手札に揃ったある三枚のカードを見て……俺は次の行動を決める。その三枚のカードでない、ある一枚のカード――それを手に取った瞬間、何かを問いかけるような言葉が俺に届いた。

「仲間を殺したその力、また使うのかね?」

 ――機械戦士はもう使えない、と言ってきた時と同様に。不思議と心の内側に入ってくるミスターTの言葉に、カードを選択しようとした俺の手が止まる。確かにこの力は、異世界で仲間を殺そうとした力と同種のもの。

「……ああ、使う」

 だから今度はその力を、仲間とこの世界を守るために使う。この力自体に罪があるわけではなく、今度こそ使い方を間違える気はない。動きの止まった指を無理やり動かすと、そのカードをデュエルディスクにセットする。

「俺はスケール1の《音響戦士マイクス》を、ペンデュラムスケールにセッティング!」

 異世界で得たペンデュラム召喚の力。それはあの【イグナイト】デッキから、新たな【機械戦士】デッキにも受け継がれていた。既にセッティング済みだった《音響戦士ギータス》と併せて、赤と青の柱が天に向かって伸びていく。そのスケールは1から8――よって、レベル2から7のモンスターが同時に召喚可能。

「ペンデュラム召喚! 来てくれ、俺の……俺の! マイフェイバリットカードたち!」

『トアアアッ!』

 二対の音響戦士が発生させた魔法陣からは、三体のマイフェイバリットカード――《スピード・ウォリアー》がペンデュラム召喚される。生まれ変わっても新たな力を得たとしても、変わらない永遠のマイフェイバリットカードは、雄々しい叫びをあげて並び立った。

「思い出した……三沢が俺に伝えてき
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