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魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第7話 彼の来た理由―前編
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の姿が浮かび上がる。
露わになったバリアジケットを身にまとうラディの姿を前に、六課一同は言葉を失った。
驚きで、ではない。ただ単に、掛ける言葉が浮かばなかったからである。
「……ん? どうかしましたか?」
こちらの妙な気配に気づいたのか、ラディが背中越しになのは達に顔を向ける。
小首を傾げ、怪訝そうな目でこちらを見てくるのだが、それに応える者は誰もいない。
訳が分からないというように顔を顰めるラディだったが、なにかに気づいたように、あぁと声を上げ、苦笑する。
「地味でしょう? オレのバリアジャケット」
ラディオン・メイフィルスのバリアジャケット。それは率直に一言で言うなら彼の言う通り、地味だった。
上はなんの特徴もない黒色の半袖のシャツのみ。
なにか飾りがあったりイラストがあったりということはなく、どこにでもあるなんの変哲もないシャツ一枚だけである。
そして下は、これまたどこにでもありそうな暗緑色のカーゴパンツに足首までを覆う黒のブーツ。
強いて目を引くところは言えば、カーゴパンツの両の腿に付けられた黒色のレッグポーチくらいだろうか。
シャツもパンツもブーツも特にこれと言った目立つ特徴のない、よく言えば無駄のない効率的なデザインの、正直に言ってしまえば地味な――それがラディオン・メイフィルスのバリアジャケットだった。
隊共通のものがある武装隊にしろ、個人の物にしろ、ある程度はデザイン性にも重きを置く他のバリアジャケットと比べると、ラディの機能性を重視し、デザインのほうはとりあえず統一させてみたというような飾り気のないなバリアジャケットは逆に異色を放っていた。
?もうちょっとオシャレにしてもいいんじゃないですかーって言ってはいるんですけどね〜。聞いてくれないんですよ。もっと腕にシルバー巻くとかしたらそれなりになると思うんですけどねー?
「いやそれはさすがにないだろ」
セラフィムの発言にラディは顔を顰め、なのは達は苦笑する。
確かに腕にシルバーを巻くのはどうかと思うが、せめて首元にドッグタグや十字架を下げたチェーンを巻くくらいはあってもいいかとは思う。
だがラディ自身はその地味なバリアジャケットがそれなりに気に入ってるらしく、不機嫌そうな顔で背を向け、スライム群に向き直った。
「はぁ……、なんかどうにも締まらない空気になっちまったな」
?だからあれほど腕にシルバーを?―?
「その話はもういい。とりあえずさっさとやるぞ」
?へーい、了解でーす?
気だるげなセラフィムの声に、もうどうにでもなれというような顔をしながら、おそらく先程のポケットに入っていたものだろう、ラディは太腿のレッグポーチを開け、その中にあった何かを掴み取り出した。
皆が注目するその手
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