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魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第7話 彼の来た理由―前編
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その時を今か今かと待ち焦がれる魔力の上に立ち、ラディは自身の左手を掲げる。

「前座は終わりだ。出番だぞ、セラフィム」

 口元に微かな笑みの零れるラディの言葉に、左手の薬指に嵌められた緑の宝石を戴く白い指輪が光を宿す。

?ようやくですか。少し遊びすぎですよーラディ?
「そう言うなって。これから存分に暴れさせてやるさ」
?それはそれは楽しみです?

 軽口を叩き合う二人の声は楽しげに震え、これから臨む戦いにラディの顔は自然と笑顔の形を作る。
 明るい笑顔ではない。朗らかな笑顔でもない。

 獲物を前に高揚する、野獣の笑顔。

「来い、セラフィム」

 ラディの呼びかけに呼応するように、足元の魔法陣がその輝きを増し、内包されていた魔力を解き放つ。

?スタンバイ・レディ?―セット・アップ?

 色褪せた夜の闇を切り裂き放たれた光はラディの左手に収束し、そして――


 ――熾天使(セラフィム)の名を冠するその槍は、その真の姿を顕現させた。



to be continued


 
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