交節・ “愚” と “紅” 、二種の殺戮者
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無意識にタップすると中に書かれた文章が現れる。
そして―――目が見開かれる。
『貴方は見込みがあります、楽しみとして見逃しましょう? また死合いましょうね“殺戮者”さん♪』
この一文だけ、簡単に書かれていたのだから。
「俺は、負けたのか……」
小さく呟いて両の拳を握ると、思い切り地面を殴りつける。
「くそっ! くそっ……くそおっ!!」
全てに敵わず完膚なきまでに叩きのめされ、書置きを残す余裕を見せつけて見逃され、スイの自尊心は粉々に打ち砕かれていた。
その怒りはぶつけ様が無く、ただスイは乱れた装備を直さず、地面を殴り続ける。
やがて音は小さくなり……慟哭の声だけが、迷宮区に鈍く響き渡ったのだった。
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