暁 〜小説投稿サイト〜
骨斧式・コラボ達と、幕間達の放置場所
交節・ “愚” と “紅” 、二種の殺戮者
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げられない。
 スイのスキル【罠】で仕掛けられた麻痺罠に、女性はまんまと突っ込み引っ掛かっていた。

 雷属性とも違う特徴的な電気が、彼女の身体の周りでほとばしっていた。

 今度こそ、本当の攻撃チャンスだ。


「おらああっ!」


 スキルとして選んだのは【ダブル・ライトニング】。名の通り稲妻の軌跡を描き、八つの連刃が降り注ぐソードスキル。

 コンマ数秒違いで掲げられた両手の剣が振り下ろされ、女性の頭部を捉える。


「っと」


 ―――直前に麻痺状態から抜けられ、二段目まで屈まれて避けられるがもう間に合わない。
 残りの六連撃は確実の女性の身体へ赤いエフェクトをしかと刻む…………筈だった、本来は。


「“此処” が空いてますよ?」
「はぁっ……!?」


 スコーピオンを迷わず手放したかと思うと何とスイの股下を、アスレチックにでも挑むのか『ヘッドスライディング』で通り抜け、それを実行された本人は思わず素っ頓狂な声を上げてしまう。

 攻撃を中止できず間抜けに降る彼の後ろで、無言のままブレイクダンスよろしく回転して起き上り―――直後、真っ赤に染まるソバットで蹴り入れられて『く』の字に反らされ、無理矢理前転させられてしまった。


 置きあがって睨み付ければ、脚を使って投げ上げたスコーピオンをキャッチする、実に楽しげな女性の笑みが飛び込んでくる。
 スイはとても必死だと言うのに、やはり向こうはただ遊んでいるようにしか見えなかった。


「負けるかぁ!!」


 馬鹿正直にぶつけ合うのではなく一発の牽制からサイドステップで軸を変え、両手剣を二本同時に叩き込む。
 柄込みで受け止められ鍔迫り合いが起き、瞬時に切り替えたか女性が接近。

 力を入れ損ねたのが仇となったものの、結果的にスイは裏拳の回避には成功。同時に左では水平に右では垂直に、スイの握る肉厚の剣が、背を向けている彼女を挟みこんだ。


「よっ」
「……!?」


 クイッ、と剽軽に身体が傾けられて垂直は髪だけを掠め、水平はスコーピオンの突き降ろしで一瞬阻害した後、左腕を添えての撒き上げで完全に無効化。

 スイへと女性は後ろを向けている筈なのに、恐ろしいまでの正確な反応を見せてきた。


「けど……はあっ!!」


 今度は隙間を狭くし鋏のような断ち切りを実行。
 これで紙一重の回避も、スコーピオンでの力技も出来ない。

 だが、スイの考えは一歩甘かった。


「まだまだ♪」


 上の刃は鎌刃でストップさせられ、下の刃は柄でするり滑らされ、又も不発に終わる。……スイの攻撃は。

 女性は少しスコーピをンを揺らし、刀身が外れたのを見るや全身から鮮やかに反転、血
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