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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第209話 最初の一歩
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いう知り合い!? こんど、ショーカイしてっっ!!」
2人ともが驚愕の叫びを挙げた。……と言うか、後半の女のコ。話がおかしくないか? とおもえてしまった詩乃だが、女子高生などはこう言うものなのである事は知っている。
だが、今走らないと、更に大変な事になりそうなのは判った。
2人の声が ネズミ講の様に広がっていき…… やがて 注目が倍々々……となっていきそうだからだ。
「ご、ごめんなさいっっ!!」
自分でも判らないのだが、なぜか謝りながら 小走りに駆け出した。
それなりに遠くにいる事と、目算が若干違っていた事もあり、更に疲れてしまったのは言うまでもない事だ。
「……ぅ」
当の少年も、詩乃と同等クラスに苦労はしていた。
これまでの経緯柄、視線を感じるのは 一般人より遥かに敏感だ。……そんな場面で この状況だ。一度、この場を離れる事も視野に入れていたのだが、それは自分の中でのルールがその行動を束縛してしまったのだ。
――ルールとは、変わるもの。変わっていくもの。
何度、頭の中で詠唱し、行動に移そうとしたか、判らない。確かに判るのだが……それでも 自分もルールをそう簡単? に変えるのはな、とも葛藤をした結果が この絶妙な間隔の超ロースピード鬼ごっこだった。
「あ、あの……」
必死に追跡を振り払う様に逃げてきた詩乃がとうとう声を掛けた。それに気づいて 中々の反射で 詩乃の方を向く。
「……良かった」
一気に強ばっていた表情が柔らかいものへと変わった。
中々見られない彼のその表情を見れて 一先ずしてやったり、なのだが 今の状況は自分にとってもよろしいものではない。 明日が憂鬱になってしまいかねないから。
「一先ず「賛成」っ……」
詩乃は 即答を聞いて 軽く吹き出した。
「ふふ。……愚問、って事ね」
詩乃が言い終える前に、提案する前に、早速賛成、と言う少年。条件反射、とはこの事を言うのだろう。
勿論、この少年は 竜崎 隼人である。
こうして、速攻で隼人は 詩乃にヘルメットを渡し、今も昔も変わらない爆音で、道路を支配するかの様にバイクを走らせる様な暴走族とは真逆も真逆。静かな滑り出し、初動だと言うのに、瞬く間にこの場から消え去っていったのだった。
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