暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico45-B嬉し悲しも想い次第
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ったらもっと嬉しい顔を見せなさいよ」

「あのね、アリサ。ルシル、ちょっと胃にダメージ負っちゃってて」

アリシアが話してくれた。ハラオウン家に向かうルシルと違ってそのまま自宅に帰るはやてに、ルシルは今日貰ったチョコがしまってある保冷バッグを預けたんだけど、その時にいくつかチョコを抜いて来たんだって。んで、ハラオウン家に着いて、トランスポーターの設定を終えるまでの時間でそのチョコを食べたと。そして・・・

「いきなりぶっ倒れたんだよ。痙攣もしてるし、チョコに毒でも盛られたのかってさ」

「あの時はビックリしたよ。ルシルも、誰かが俺の命を狙ってる、なんてうわ言を言い始めるし」

「フッ。しかし全部いただいぞ。ごちそうさまでした」

「1咀嚼1痙攣してたよね、ルシル。見てるこっちが辛かったんだけど」

「どんな単位よ、それ」

どうやら結構な失敗作が紛れこんでたみたいね。それでもルシルは律義にそのチョコを食べ切った、と。ウーノから出されたお茶を啜りながらルシルは「なのは達のチョコをもう頂いたけど、美味しかったな〜」満足そうに微笑んで、「お返し、しっかりしないとなぁ〜」まった〜りしだした。

「それにしても君たちの世界には面白いイベントがあるものだね。バレンタイン、だったかな?」

ドクターもウーノのお茶を啜りながら、あたしがルシルに渡したチョコを眺める。

「憶えておいて損は無いよ、シスターズ。バレンタイン。それは乙女が想い慕う男の人にチョコをあげる聖なる日。好きな人、大切な人への本命チョコをあげて秘めた想いを伝ええる日! あー、想い人にあげるのは本命チョコ。基本的に1人の男の人だけにあげる物ね。仲の良い男の人には義理チョコ。これはいくつでも何人でも大丈夫。あと、同性には友チョコ。この3種類ね、憶えておくことは」

「素晴らしい日ですね!」

「そんなイベントがあるなんて、目から鱗です!」

「良いですね〜ん♪」

「ちなみに本命と義理は、翌月のホワイトデーの見返りを期待しての先行投資としてでもあるね♪」

「ホワイトデー、ですか?」

「ふむふむ。先行投資とは?」

ウーノとドゥーエは目を輝かせながらシャルの話を一生懸命メモして、クアットロは何を想像してるのかうっとりしてる。セインは混じらずに「ウーノ姉のお茶とクッキー、今日もうんめ〜」のんびりお茶を啜りながらお茶菓子を頬張ってる。なんか可愛い、年上なのに。

「ホワイトデーはね、バレンタインに貰ったチョコへのお返しを男の人がする日なわけ。お菓子でも良いし、別の贈り物でも良いから、チョコをくれた人へのお返しを第一とする日。重要なのは、その日にはバレンタインデーにないルールが存在してるの。その1つが3倍返し!」

「「「3倍返し!?」
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