第1章:平穏にさよなら
第19話「模擬戦」
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=緋雪side=
「...それで、最初は誰が行くの?」
いつの間にか模擬戦を行う事になり、私がそう言う。
「かやのひめさんはしばらく回復に徹して、僕はその供給源だから...。」
「...私、か。」
お兄ちゃんが勝手にクロノさんと決めた事なのに、私が一番最初か...。
「あ、じゃあ、私が相手をするよ。」
「司さん?」
誰が相手になるのか聞こうとしたら、司さんが立候補した。
「いいのか?」
クロノさんが司さんにそう聞く。
「うん。...あの時の決着もつけておきたいし...ね?」
「(...あぁ、そういう...。)」
私が暴走した時の決着をここでつけたいって訳ね。....望む所。
「お兄ちゃんは渡さないからね?」
「まだそのネタ引っ張ってたの!?」
いや...いつか司さんがお兄ちゃんの事を好きになるかもしれないじゃん。
「...いいから準備を済ませてくれ...。」
「ご、ごめん...。ほら、早く行くよ。」
クロノさんに催促されたので、私も司さんについて行って模擬戦をする場所に行く。
『準備はいいか?』
「『私は大丈夫だよ。』」
「『私もオッケーです。』」
司さんとある程度間合いを離した状態でバリアジャケットを纏って対峙する。
『では...始め!』
「「っ....!」」
あの時と同じように、私と司さんは同時に間合いを詰める。
ギィイン!
「っ....せやっ!」
「っ、くっ...!」
大剣状に構成した魔力の剣を、司さんは受け流して、蹴りでカウンターをしてくる。それを私は予め大剣から離しておいた手で防ぐ。
「.....シュート!」
「っ...!くっ...!」
何かの素振りを見せたかと思ったら、いきなり背後から魔力弾が襲い掛かってくる。咄嗟に防御魔法で防ぐが、隙が出来てしまう。
「貫け、“魔穿突”!」
「ぐっ....!....なっ!?」
バキィイン!
魔力を持った刺突を剣で防ぐも、そのまま剣を破壊されてしまう。咄嗟に後ろに跳んでそのまま直撃するのは避けたけど、魔力の剣が破壊されたのには動揺してしまった。
「結構、慣れてきたのに...!」
「....滅せよ、悪なる者を...。」
ふと司さんを見ると、何かを詠唱している。嫌な予感がする....。
〈っ、下です!お嬢様!〉
「しまっ...!?」
「“セイント・エクスプロージョン”!」
いきなり足元に巨大な白い魔法陣が展開される。反射的に飛び上がったけ
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