孤独を歌う者 4
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
、誰かじゃなくてきっと、貴方自身ね。
ごめんなさい、レゾネクト。アルフリードの強さが私達にもあれば、貴方も私達の仲間になれたかも知れないわ。
でも、それは過去の話。
私達は貴方に殺されたの。
事実は事実のまま、貴方に映す。
「さようなら、魔王レゾネクト」
間違えてしまった分だけは、貴方の想いに心から応えようと思う。
貴方が望んでくれた本当の笑顔を……遺すわ。
「ありがとう」
「母さん!」
冗談だろ!?
母さんは死んでなんかない! 生きてるじゃないか!
せっかく会えたのに、殺されてたまるかよ!!
「母さ……ッ!」
「ロザリア!」
空間を跳ぼうとして、弾かれた。
吹っ飛びそうになった体を、クロスツェルの腕が引っ張って支える。
……レゾネクトが移動を妨害してる。
なんで。
なんでだよ!?
笑って欲しいんじゃないのかよ!!
「レゾネクト!」
私の声に応えた若い姿のレゾネクトが、神殿の中心に現れた。
「……これを、お前に返す」
「!」
幼女に差し出したのは、いつからかレゾネクトが当たり前にぶら下げていた、アリアを表す水鳥と月桂樹を模した銀色のペンダント。
幼女の手に収まった途端、それは形を変え……母さんの目と同じ色の宝石を填めた片翼型のブローチになった。
幼女の顔が、驚愕に染まる。
「この空間だけは壊すぞ」
言うなり、宝石がピキッと音を立ててひび割れ……粉々に砕け散った。
「……っあ……ああぁああッ!!」
遠見で繋がっていた空間が。
母さんが。
レゾネクト本体が。
壊れ…………
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ