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竜から妖精へ………
第6話 ナツ vsゼクト
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けでグレイの方に行きかねない状態だったけれど、とりあえずそれはなかった。この場で叫んでいるだけだったから。


「ねーねー! エルザ? あのコはだーれ?」

 そんな時、グレイがいる反対側では女のコ達が話をしていた。勿論話題はナツと戦おうとしているゼクトについてだ。

「レビィか。……ふむ。私も、詳しくは知らないのだが、何やらギルダーツが連れてきたコの様だ。最初は、私は客人の類か、っと思っておったが、どうやら、新人らしいな」

 青い髪の女の子、《レビィ》と、赤い髪で鎧を着ている女の子《エルザ》が話をしていた。そして。

「なーんでいきなり、ナツはその新人に戦いを求めてんだ? って感じだよな。実際問題。普通ないだろ。突然バトルって」

 今度は、白い髪の女の子《ミラジェーン》が傍へとやって来た。

「ふむ。私もそう思ってとめようと思ったのだが…… あのギルダーツがつれて来た男のコだ。何かあるだろう」

 エルザは、腕を組んでそう言っていた。このギルドNO.1の実力者であるギルダーツが連れてきた子供、と言うだけで 何かがあると思うのは極自然の事だった。
 それは判るのだが、ミラは 何故か呆れた様子でため息を吐いて言う。

「けっ…相変わらず偉そうな口調だな? エルザはよ」

 そう言うと、こちら側でも 似たようなやり取りが始まる。

「……何だ? 言いたい事があるなら、はっきりと言ったらどうだ? 貴様も相変わらずものをはっきりと言えんようだな? ミラジェーン!」

 そう、ついさっきナツとグレイがしていた様な口喧嘩だ。違うのは女のコ同士だと言う事だ。

「あーあー! 誰が言えないだ! 何度でも言ってやるよ! 上から目線! えらそーデブ女!」
「何だと! このガリガリ女が!!」

 違いがあるとすれば、ナツとグレイと違って直ぐ傍にいたから、取っ組み合いが始まった事だった。
 もう、ナツとゼクトの事は関係ない、と言わんばかりに。

「あーもう! なんかほんとにうるさくなってきたな! 良いから、さっさとやろうぜ!!」
「え、えっと……(ナツ……? キミも、多分 その《うるさい》のメンバーの1人だと思うんだけど……)ッ」

 ゼクトは、もう我慢ができないようだった。

「プっ……」
「ん?」

 ゼクトは、小さく吹き出す。そして その1秒後には。

「あははははっ!」

 ゼクトは、気がついた時大きな声で笑っていた。自然と。

「ん?? 何笑ってんだ?」

 笑っているゼクトを見て、ナツは不思議そうにそう聞いていた。ナツにとっては、いつも通りの光景だから、どこに笑う所があったのかが判らない様だ。

「あ、え、えっとね……あ、あははは。ただ……なんだか良いな? って思
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