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101番目の舶ィ語
第十五話。妹でも愛さえあれば関係ない……よな?
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話したせいで、関係が変わらないだろうか?
実を言うと。
……怖い。

関係が変わるのが一番怖い。

しかし、兄妹という立場である以上。
いずれは別れの時がくる。
それこそ理亜に恋人でも出来ればすぐに。
……考えただけでイライラしてくるのは何故だろうか?

「しかし、なんだ。いずれは理亜も、その……」

と、俺がそんな風に理亜の恋人のことを考えていると。

「いずれは恋人を、ですか?」

「あ、う、うむ……」

ストレートに言われて言葉に詰まる。

「ふふ。そういうのはまだ、本当にいいんです。最近は特に忙しいですし……」

「ん? 忙しいのか?」

忙しい、と言う理亜の言葉に何故か違和感を感じる。
彼女は部活はおろか、特に習い事とかもやっていないはずなんだが……。

「え、あ、ええと……べ、勉強が忙しいんですっ」

「勉強? 理亜は成績はいいだろう」

俺と違って理亜は出来る妹だ。
かなめの時もそうだったが、最近では賢妹愚兄と呼ばれているのを知らないのだろうか?
まあ、呼んでいるのは主に一之江なんだが。

「良くてもです。最近、お友達に教える機会も増えてきたので」

「ああ。なるほどなぁ。教える時に解らないと格好がつかないもんな」

「……はい、そんなところです」

「なるほど、解った。って、いかんな。あんまり脱衣場で会話させるのも悪いな」

風邪とかひくかもしれん。
ここをとっとと会話を終わらせないと駄目だな。

「あ、そうでした。ふふ、でも、最近は兄さんとゆっくりお話する時間もありませんでしたから、こういうのもたまにはいいですね」

言われみれば確かに最近は理亜と二人きりで会話する機会がなかった。
リサやかなめがいるせいというのもあるが、何よりお互い相手とゆっくり会話する時間がなかったからな。
俺は特にロア関係で忙し過ぎて。

「……悪かったな。だったら今度の休みは一緒に過ごすか?」

「いいのですか?」

「ああ」

自分で言っておいてなんだが、自分の口から理亜を誘ったのに自分でビックリした。
普段の、こっちの俺は女子なんかと会話なんかしたくはないのだが……だが、理亜は別だ。
会話してもいい、したいと思う女子。
それが理亜なんだ。
その理由とかはよく解らないのだが。
不思議と理亜と話すのは苦にならない。
このまま、ずっと会話していたいが、やはり大事な妹分を脱衣場にずっといさせるわけにはいかない。

「それじゃ今度の休みにな……」

会話を切り上げて自室に戻ろうとしたが。

「あ、兄さん……」

「ん?」

言いかけたところで、逆に理亜から止めらた。

「最近は、ええと。民俗学に凝ってる、って言
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