暁 〜小説投稿サイト〜
オズのポリクローム
第十二幕その九

[8]前話 [2]次話
「そうしているわ、けれど今はね」
「こうしてですね」
「ジョージ達と見ているけれど皆で見ているから」
 だからというのです。
「とても楽しいわ」
「そういうことですね、僕も一人だと」
 一人で今見ている景色を楽しんでもとです、ジョージも思うのでした。
「こんなに楽しくないですね」
「そうよね」
「はい、ここまでは」
「皆と一緒に楽しむよ」
「一人の時よりずっと楽しい」
「そういうものなのよ」
 こうジョージにお話するのでした。
「だから皆でね」
「わかりました」
 ジョージはにこりと笑ってポリクロームの言葉に頷きました。
 そしてです、皆でなのでした。
 お空から見るオズの国の景色を楽しんで。それからでした。
 緑のエメラルドの都に戻ってです、王宮のお庭に着陸してでした。
 皆で飛行船から出るとです、すぐに王宮の皆が迎えてくれて。
 先頭にいるオズマが笑顔で言葉をかけてくれました。
「今回の旅はどうだったかしら」
「今回も最高の旅だったわ」 
 ドロシーがオズマに笑顔でこう返しました。
「本当にね」
「そう、それは何よりよ」
「色々なことがあって」
「そうみたいね、お顔に書いているわよ」
「私の?」
「皆のね」
 ドロシーだけでなく、というのです。
「お顔に書いてるわよ」
「色々なことがあったって」
「楽しいことがね」
 こうドロシーに言うのです。
「そう書いてあるわよ」
「そうなのね」
「お空の旅もいいものなのね」
「うん、最高だったよ」
 今度は魔法使いがオズマに答えました。
「だから今度は皆でね」
「お空の旅をなのね」
「しようね」
 是非にというのです。
「時間がある時に」
「わかったわ、私も忙しいけれど」
 それでもと答えるオズマでした。
「旅の時間は作るものだから」
「そう、だからね」
「今度は皆で行きましょう」
「そうだね、では僕達も」
「その時は一緒に行こう」
 かかしと木樵も乗り気です。
「お空の旅も楽しそうだし」
「是非ね」
「何でもお空には天使君達がいるお城があるとか」
「そこにも行ってみたいしね」
「行って来たわよ」
 実際にとです、ポリクロームが二人に答えました。
「そこにも」
「おや、もう行って来たんだね」
「そのお城に」
「とても奇麗な場所だったわ。だからね」
「皆でお空に出た時は」
「その時はだね」
「そう、お城に行きましょう」
 その天使さん達のお城にというのです、
「皆でね」
「ではその時もね」
「楽しみにさせてもらうよ」
「それじゃあね」
「その時まで別のことを楽しませてもらうよ」
「まずは皆が無事に戻って来たから」
 オズマがまた言います。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ