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八神家の養父切嗣
二十六話:舞台の終わり
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le.』

 目の前で誰かが苦しんでいるのだから。
 どんな理由であれ、それを助けたいと願うのが衛宮切嗣なのだから。





 アリアのエターナルコフィンのおかげで随分と狙いやすくなった闇の書の闇。
 コアに近い部分の再生力が速いということが裏目出てその位置をさらしている。
 それは争い合っていた二人の大人が力添えをしてくれた結果。
 手助けをしてくれた二人には色々と言ってやりたいが今はそれどころではない。
 なのは、フェイト、はやての三人は顔を見合わせて頷く。

「いくよ、フェイトちゃん。はやてちゃん」
「うん!」
「了解」

 最も魔力を持つ者が可憐な少女三人というのは何とも不釣り合いな絵だがこればかりはどうしようもない。
 火力という点においてはこの三人に勝る者達はまずいないのだから。
 大勢の者達が息を呑んで見守る中、三人はそれぞれ魔力を籠め始める。

「いくよ、レイジングハート!」
『Starlight Breaker ex.』
「全力全開! スターライト―――」

 掛け声に合わせ、自身と主が生み出した最強を誇る魔法を発動させる。
 周囲に拡散されていた魔力を根こそぎ収束させていく。
 集う星達、それは希望の光。咎人を滅ぼす光ではなく、未来へ繋げる道標。
 絶望を撃ち抜き、奇跡を手繰り寄せる不屈の闘志。

「バルディッシュ!」
『Plasma Zamber Breaker.』
「雷光一閃! プラズマザンバー―――」

 なのはの隣ではその親友たる閃光の主従が雷鳴を轟かせながら構える。
 高速の儀式魔法による雷の発生。その力をザンバーフォームの刀身に蓄積させる。
 さらに、フェイトとバルディッシュのカートリッジ全弾をも重ね合わせた魔力。
 それを、雷光を伴った強力な砲撃として放つ。

 紫電が降り注ぎ黄金の刀身に電熱で真っ赤な炎を灯らせる。
 まるで、それはシグナムの魂、レヴァンティンを思わせる姿。
 敵として戦いあった彼女も今は頼もしき味方。
 騎士達の想いも乗せたかのような閃光の大剣。

「ごめんな……お休みなさい……」
『Ragnar?k』
「響け、終焉の笛! ラグナロク―――」

 口から零れるのは今から壊してしまう、何も悪いことはしていない家族への謝罪。
 優しすぎる彼女はただの防衛プログラムであっても、そこに命がなくとも謝る。
 その言葉が届いたのかどうか、否かは分からないがその一瞬だけ防衛プログラムの動きが緩まる。

 はやてが掲げし杖に夜天の魔導書全ての魔力が集まっていく。
 さらに三角のベルカの魔法陣の頂点それぞれに魔力が収束されていき、効果の異なる砲撃が生み出される。
 それは、まさに世界の終焉を告げるに相応しいメロ
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