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東方乖離譚 ─『The infinity Eden』─
episode4:程度の能力
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終わらせなさいっ!」

「終わらせれるならとっくに終わらせてるって!あわっ!?」

 ギリギリで九尾化して、弾幕をひたすら避ける。なんという外道。成る程、これが歴代東方の全く異変に関係ないのに襲われるボス達の気持ちかっ!って危なっ!

「死ぬっ!?」

「安心なさい、弾幕ごっこでは意図的な殺人は禁止されてるから!……運が悪ければ死ぬけど」

「死ぬ可能性あるんじゃないですかやだーーっ!」

 敵前逃亡?知るかっ!藍しゃまですら勝てんのにその力の一部しか使えない私が勝てる訳ないでしょうがぁっ!
 緊急事態故、屋根をブチ破って空に飛び出す。そういえば自然に飛んでいるが、これも九尾化の影響らしい。後で遊覧飛行でもしてみたいが、今は生憎そんな余裕は無い。……って、眩しいなオイ

「……あれ?」

「……アンタ、何時終わらせたのよ」

「いや、だから私じゃ無いって」

 ものの見事に快晴だ。それはもう日食なんて見る影も無いくらいに。辺りを見回してみれば、群がっていた妖怪たちもその数を大きく減らしている。残った妖怪達も、蜘蛛の子を散らすように離れていく。

「……魔理沙がなんかしたのかしら」

「……さぁ?」

 なんか良くわかんない内に異変が解決されてたの巻。









 ◇ ◇ ◇ ◇









「お?お?」

 群がってくる妖怪どもをマスタースパークで一掃すると、突如暗闇が途絶えた。見れば太陽が顔を出し、その威光を地上に示している。陽に当たった妖怪達は怯えるように四方へと散っていき、その限りない連鎖は唐突な終わりを見せた。

「異変解決……で、良いのか?これは」

「いいのよ。異変解決で」

「どわぁっ!?」

 突如耳元で囁かれた声に、反射的に飛び退る。咄嗟に振り返ると、其処には暗い闇に浮かぶ無数の目玉を内包した不気味な『スキマ』があった。
 その縁に優雅に腰を掛けた妖怪の賢者──八雲紫は、可笑しそうに口元を抑えた。

「ったく、人をおちょくってそんなに楽しいかよ」

「ええ、妖怪だもの」

「そういやそうだったな」

 ぽりぽりと頭を掻き、先程の紫の言葉を思い出して問うべき事を思い出す。

「で、これは異変解決で良いんだろ?根拠もあるんだな?」

「ええ。まあ順を追って説明するわ。まずこの異変の首謀者なのだけれど……いえ、首謀者というよりは原因ね」

「原因?まるで首謀者は望んで起こした訳じゃないみたいだな」

 言い切ってから、ポーチに入れていた水筒を取り出す。水筒の中は魔力(マナ)を含んだ水で満たされており、乾いた喉を潤すと共に枯渇した魔力を再補充出来るスグレモノだ。
 縁に口を付け、魔力水
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