暁 〜小説投稿サイト〜
SAO−銀ノ月−
ガールズ・オプス-Cheer!!-
第九十話
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「ふーん。ま、いいけど。ルクスの足スラッとしててキレイだもんねー」

 ふんだ、という効果音がつきそうな感じで、リズはそっぽを向いてしまう。そのまま、まだ騒いでいるリーファたちに対して「そろそろ行くわよー」という声をかけ、翼を展開する。

「…………」

 後で謝るか埋め合わせをしなくては、と思いながら俺もリズと同じ色の翼を選択すると、揃って飛翔していく。目指すは、各領地からアインクラッドへと向かう経由地である《イクドラシル・シティ》。そこにある《アシュレイ》氏の店へ――



「やめて下さいよぉ〜!」

 ――さて、自分はSAOにおいてカリスマお針子であったという、アシュレイ氏とは面識が無かったのだが。せいぜい、あのデスゲームの中で《裁縫》スキルをいち早くマスターした、という話程度で。自分たちSAO帰還者の中で直接面識があるのも、キリトとアスナ夫妻くらいなのだが。

「やだーお肌スベスベじゃなーい!」

 偶然本人がいる時に店を訪れることが出来てラッキーだと思えば、その店の店主は男か女か分からない顔と体格で、シリカの全身をセクハラしていた。ハラスメント警告が鳴っていないということは、恐らくは女性プレイヤーなのだろうけれど。

「……おいリズ」

「分かってる、皆まで言わなくていいわ。アスナからは凄く個性的な人、って聞いてたけど……」

「尻尾はやめて下さいー!」

 確かに個性的ではある、充分すぎるほどに。そんな個性的なカリスマお針子の手から、遂にシリカが悲鳴をあげて逃げると、アシュレイ氏は残念そうにおほほ、と声を上げて笑う。

「あらあら残念。もうちょっと触ってたかったのに」

「えっと……あたしたちは……」


「分かってるわよ、服の修復でしょ?」

 代表してリズが交渉を進めようとすると、アシュレイ氏はあくまでマイペースに話は進めていく。置いてある机に無造作に座ると、そこに置いてあった羊皮紙をペラペラと捲っていく。

「見たとこ結構手間がかかりそうだし、悪いけど今から予定あるのよねぇ」

「そ、そんな……」

 いつの間にかこちらの状態を把握している目線は流石だが、だからこそ暇ではないのか、アシュレイ氏はこれから予定があるという。なら縁がなかったということで、他の店を訪ねようと提案しようとしたところ、アシュレイ氏はリズへとペンを突きつけた。

「ま、他ならぬアスナからの紹介だし。アナタがワタシの質問に答えてくれたら、時間都合するわ。リズベット武具店さん?」

「ウチをご存知で!?」

 カリスマお針子、などと呼ばれる存在に知られていたことに驚いたのか、リズが素っ頓狂な声をあげる。

「そりゃもちろんよぉ。アスナからも聞いてるし、このシティでも評判よ? ま、
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