暁 〜小説投稿サイト〜
SAO−銀ノ月−
ガールズ・オプス-Cheer!!-
第九十話
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のスカイダイビング。都市間でのワープがないこのALOにおいて、リーファがたまに用いてる移動手段兼アトラクションとのことで。シリカは最後まで抵抗していたが、結局他のみんなに押し切られ――普通に降りてきたのでは、時間のかかるのも確かだ――アインクラッドからこのスイルベーンまでの、スカイダイビングを体験することとなった。

「もう! 死んでも! やりません!」

「ごめん、ごめんってー」

 それがスピード狂のリーファ以外には受けがよくなかったのか、リーファは特にシリカに対して必死で謝っていた。そんな三人はそれぞれいつもの格好ではなく、寒い日にコートを着るようにマントを羽織っていた。恐らく、普段から使っている防具がダメになってしまっているからだろう。

「むしろ、何であんたは大丈……あれ? ショウキ?」

「見てくれリズ、掘り出し物だ」

 そんな三人を後目に買い物に行っていた俺は、近くのPCショップで買い物をしてきていた。木製で出来た白木の鞘にしまい込まれた、平均より少し刃渡りが短い一振りの刀。その刀身を抜き放つと、スイルベーンの日光に刃が煌めいた。

「何とこの刀身伸びる」

 小太刀かと見紛うほどとは言わないが、少し短い刀身はフェイク。何と刀身部分に伸縮機構が仕込まれており、ガムのように伸びて射程をカバーするのだ。

「……で。あんたそれ、使うの?」

「何言ってるんだ、俺には二人で作った最強の刀があるじゃないか」

「返してきなさい!」

 胡散臭そうに買ってきた刀を眺めるリズに対して、考え抜いた殺し文句を放つがバッサリと切り捨てられる。俺のアイテムストレージの許容量を超えそうな刀コレクションに、新たに加わることが内定した刀を、リズは即断即決で返してこいと命じる。それをアイテムストレージにしまい込むと、リズをどうどう、と動物にするようになだめる。

「大丈夫、大丈夫」

「大丈夫じゃないから言ってるの!」

「……それより、ひよりはまだか? あまり時間はかからないと思うんだが」

 一緒に女子会をやっていた柏坂ひより――ことクロは、何と新しくキャラクターを作り直すつもりだったらしく。SAOのキャラデータを引き継ぎながら、シルフで始めるとのことで――だからスイルベーンまで降りてきた訳だが――あまり時間がかかる作業でないソレに、もうこの世界に来ているとばかり思っていたのだが。

「女の子には色々あるんだよ、ショウキくん」

「そうですよショウキさん。クロさんのアバターだって、ずっと使い続けてたんだから、思い入れだってあるでしょうし」

 女性陣からの猛烈な抗議にあい、俺は意見を改めざるを得なかった。データ移行は時間がかかる作業とのことで、懐かしのシルフ種の初期地点を眺めていた。


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