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ぶそうぐらし!
第9話「しゅうかん」
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ライフルの弾薬を消費したくないからな。

「念のために地下に弾薬を残してあるから、いざとなればそれも使えばいいしな。」

「そう...。」

  ロッカーからスナイパーライフルと一つの弾丸を取り出し、それを装填する。

「さて、今日は誰を....。」

  スコープからグラウンドにいる奴らを見る。
  普通に考えて誰を撃っても特に変わりはないと思うが、一応、由紀が違和感を持たないように狙う奴を選んでいる。

「....こいつ、かなっ!」

  引き金を引く。数瞬後、狙った奴の頭が銃弾によって貫かれる。

「よし、ナイスショット!」

  一発だけで仕留めれた。

「...毎回思うのだけれど、よく本物の銃を扱えるわね。」

「銃自体はハワイで親父に習ったからな。それと、扱い方の知識自体は叩き込まれてる。」

  こんな事態になったから結果的に良かったけど、なんで銃の扱いの知識を叩き込んでたんだ?あの親父は。...家に銃があるからか。

「...服が制服じゃなくて、黒服とかスーツなら、完全に仕事人ね。」

「ははは、さすがに本物には負けるよ。」

  確かに傍から見たらそう見えるけどさ。

「それにしても、最近使う弾薬はスナイパーライフルのだけだな。ハンドガンのは稀に使うが、ショットガンもアサルトライフルも一切使わんな。」

  どっちの銃も校舎内で使うのには向いていないし、グラウンドの奴らで無双をしてもいいけど由紀が現実に引き戻される可能性があるから使えない。...学校外に出た時に使う程度だな。

「...できれば、早く生存者がいないか探しに行きたいんだけどなぁ...。」

「そうね...今なら、まだ間に合うかもしれないし...。」

  高い所とかなら立て籠もって生存できるかもしれないし、母さんの方も生きてるかもしれない。でも、それにも時間に限りがある。早くしたいのだが...。

「(...家にある車を使うか?確か、普通の車の他に一台、普通とは違う車があったような...。)」

  ライフルを仕舞いながらそんな事を考える。

「...だいぶ汚れたからシャワー浴びてくる。」

「いってらっしゃい。」

  烏の行水みたいにしてできるだけ電気は節約するけどな。





「...ちょっと由紀の様子を見て行くか。」

  シャワーをサッと浴び、する事もなくなったので由紀の所に行ってみる。

「お、いたいた。」

「あ、遼君、どうしたの?」

  教室を覗くと、先生と由紀が二人だけで授業をしていた。

「(...でも、由紀にとっては普通に授業をしてるんだよな...。)」

  授業は終わったらしく、先生も俺に駆け寄ってくる。


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