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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第二十九話 全
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も載ってたんですけど……全、つい最近まで銀髪に染めて変な事ばっかり言ってたんですよね?」
そう、五人ともそこにも疑問を抱いていたのだ。
「それは……まあ、これも推測でしかないんですけど……多分ですよ。その時全の体を動かしていたのは違う人物だと思うんです」
「それって……二重人格って事?」
フェイトが思った事を口にしたが
「いや、二重人格ではありません。まあ、簡単に言うならからっぽになった全の体に違う魂が入っていてそいつが自分の意志でやっていた事って感じでしょうか?」
「え、え?ちょっと待ってください……あの、整理させてもらっていいですか?」
さすがのアリサも話がこんがらがってきたのか一旦整理したいと言った。
「えっと……簡単に言えばあの時の全は全じゃなくて、全の体に入っていた違う人物だったって事?」
「その通りです。これは近辺の商店などを聞き込みして行き着いた答えでした」
「え?」
「その頃の時、全の評判は学校では中々に最悪だったようですが……商店街などでは良かったようですよ。礼儀のいい子だ、あそこまで礼儀のいい子供は中々いない。といった感じでした、まあ今でもその評判は変わらないようですが」
「そう、なんだ……」
しかし、そうすると学校ではなぜわざと嫌われるような事をしていたのだろうかという新たな疑問が生まれる。
「まあ、後は本人に聞いてください。さて、他に疑問はありますか?」
「えっと……こんな事聞くのっておかしいんですけど……全君、前世じゃ何でその……暗殺者になっていたんですか?」
「……私の、母への恩返しなんですよ」
え?と口を閉ざするい達。
「これ以上は言いたくありません。全にとって……苦い記憶にも繋がりますので」
「あ、すいません。何か……」
「いえ、いいですよ。気になるのも仕方ないですし……それで?他にはありませんか?」
「えっと、他には……」
「そうですね……それでは、最後に一言だけ。どうか最後まで……全を裏切らないでください」
そう言って先ほどのように頭を下げる。
「あ、頭を上げてくださいミサキ執務官!」
「そ、そうですよ!私達絶対に全を裏切りませんから!」
「そうです!絶対に裏切ったりしません!」
「むしろ、好きな人の事を嫌いになんてなれないよ!」
「そうです!私達は誓います、絶対に裏切らないって!」
「皆……ありがとう、本当にありがとう……」
この時、ミサキは静かに涙を流した。この時の涙の意味をるい達は分からなかったが、それでもそれ位に全の事を心配していたのだと決意を新たにした。
一方、その頃
「へっくしゅ!ず
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