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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第二十九話 全
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やら、説明をした事で納得してくれたようだ。
「ようやく終わったかい?」
いつの間に淹れたのかティーカップに入れた紅茶を飲むミサキ。
「貴方のせいでしょ!?場をかき乱して!?」
「ああ、そうだったね」
ミサキはそう言うと、ティーカップを置き
「皆、今回は急な呼び出しに応じてくれてありがとう」
上品に両手を床につき、頭を下げてきた。
「「「「(えっ!?この人、こんなに気品あったっけ?)」」」」
アリサ達はその態度というか、姿勢に困惑する。
「ああ、まあ驚くわよね。何でも前世でお嬢様学校に通ってたらしくて。意識するとそっちが出せるようなのよ。まあ、普段はさっきみたいな感じで気さくな感じらしいんだけどね」
るいが一応説明する。
「それで呼び出した理由なんだけどね……核心的な所に関しては話せないけど……皆が疑問に思っている事に答えたいと思ったの。皆、少しは疑問に思った事はない?今まで聖に好意を寄せていたのにいきなり全への好意に変わった事」
「「「「「っ!!??」」」」」
その言葉にミサキを除いた全員が驚く。
それは全員が抱いていた疑問だったからだ。
そう、記憶を取り戻すまでは自分達は確かに聖の事が好きだった。だが、なぜ記憶を取り戻した瞬間に全への好意に変わったのか。それが疑問だったのだ。
「その疑問に答えるよ。それはね……ある存在のせいだ。ここではぼかすよ。その存在の正体に関しては全に聞いてください。その存在のせいによって君たちの記憶から全の存在は消えていた。そして、まったく違う記憶が植えつけられていたんですよ。そうだったでしょう?るい」
「え?わ、私?」
るいはいきなり話を振られたからか少し困惑してから考え込む。
その様子を見逃さないとしているのかアリサ達も一言も喋らず黙ってるいが話すのを待つ。
「……確かに、私が全と離れたのは今位の年の時です。そしてそれまで全と遊んでいた頃の記憶はまったく違う人と遊んでいた記憶に塗り換わっていました」
「そう、その通りです」
「そういえば……」
と、アリサがいえばそれぞれも記憶を掘り起こし先ほどのミサキの言葉が真実だとわかり始めた。
「それこそが正体なの。その時に君たちの記憶の奥底とはいえ、聖少年と出会っていたという記憶に塗り換わっていたんです」
「そ、そんな事が出来るの!?そのある存在って!?」
アリサが詰め寄る。だって、誰でも信じられないだろう。記憶を操ると言っているのだ。
「はい、出来る。と言っても証拠がないから信じてはもらえないでしょうけど……でも、私はそれを本人から聞きました」
「本人って……全君?」
「はい、そうですすずかさん。それと報告書に
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