第十二幕その二
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「旅が終わってもね」
「それでもですね」
「また別の旅があるから」
「その旅を楽しめばいいですね」
「そうだよ、だからこの旅はもうすぐ終わるけれど」
それでもというのです。
「最後まで楽しんでね」
「そして、ですね」
「別の旅を楽しもう」
こう皆にお話するのでした、そしてです。
飛行船を西に進ませていきました、するとお昼にです。
その雲が連なっている場所が見えてきました、その連なった雲達を見てです。ドロシーが目を輝かせて言いました。
「何かあの雲を見てると」
「渡りたいよね」
「雲を一つ一つ」
「ええ、飛行船で傍まで行ってもいいけれど」
それでもとです、ドロシーは臆病ライオンと腹ペコタイガーに応えます。
「それでもね」
「ああして雲が段みたいに連なってると」
「それでだね」
「ええ、飛んで渡りたくなったわ」
「それなら」
ここでポリクロームがドロシー達に応えました。
「一ついい方法があるわよ」
「どうするの?」
「私の虹は渡れるのよ」
「あっ、虹を橋にして」
「それが出来るから」
だからだというのです。
「雲と雲の間に虹の橋をかけてね」
「進んでいけばいいのね」
「そうしましょう」
「では雲を渡れる靴を出そう」
魔法使いは皆に笑顔で言いました。
「人数分はあるよ」
「ドロシー達はそれでいいけれど」
トトがここで魔法使いに言いました。
「僕達は」
「そう、君達にもちゃんと方法があるよ」
「どうするのかな」
「ほら、足の裏に塗れば雲を渡れるクリームもあるから」
「あっ、そのクリームを足の裏に塗れば」
「雲を渡れるよ」
動物達もというのです。
「だから君達も行けばいいよ」
「そうさせてもらうね」
是非にと応えてです、そしてでした。
皆はそれぞれ魔法使いが出してくれた靴を履いてクリームを塗ってでした。そのうえでなのでした。飛行船を先頭の雲のところに止めて。
そこから雲に出ました、するとです。
雲の上に立てました、最初に雲の上に立ったジョージは実際に飛び上がってそのうえで跳ねたりもしながら言いました。
「普通の雲でもなんですね」
「その靴ならね」
「こうしてですね」
「そう、雲の上を立ててね」
そしてというのです。
「歩けるんだよ」
「そうなんですね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「雷玉がある雲はもうわかっているから」
「どの雲ですか?」
神宝が魔法使いに雷玉のある雲はどれかと尋ねました。
「それで」
「あの雲だよ」
一番奥にある雲を指差してです、魔法使いは答えました。
「これに反応があるから」
「あっ、魔法の道具に反応する磁針ですね」
恵梨香は魔法使いが持っている磁針に気付きました
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