アインクラッド編
龍皇の遺産
戦慄の記憶 02
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「…………」
「フォラスくんが言うように、リーナ様が何を言うかなんて分からないです。 でも、分からないなら勝手に捏造すればいいですよ。 こう言って欲しいって思えば、それがリーナ様の言葉です」
ロマンチックなようでいて自分勝手な思想。
僕の頼れる相棒であり、愛する妻は笑った。
「私はフォラスが好きですよ。 リーナのことも、リズのことも、アルゴのことも、お姉ちゃんのことも好きです。 もちろんアインのことも好きだし、エリエルのことだって大好き。 他にもいっぱい好きな人がいます。 だから、もしもまた、誰かが殺されたら復讐を選ぶでしょう。 きっと壊れてしまう。 今度こそ私は人を殺します。 フォラスにだけは背負わせませんよ」
いつもの緩い口調じゃない、素のアマリの言葉。
「どんな時でも一緒にいる。 そう言ったでしょう? だから、何を悩んでいるかは知らないけど、フォラスはフォラスのままでいいんです。 私も、私のままでいますから」
普段の様子からは想像できない凛としたアマリ。
彼女のお姉さんと共通する、ただひたすらにまっすぐな声は、僕の心に染み込んで闇を祓う。
いつだって僕はアマリに助けられてきた。 アマリに救われてきた。
だから僕は、何度だって笑えるのだ。 笑って、こう言えるのだ。
「ありがとう、アマリ。 大好きだよ」
「私も大好きですよ、フォラス」
そう言って僕らは手を繋ぐ。
指を絡め、ギュッと、ギュッと……
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