暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico44縁を大切にすれば幸が巡る
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ル君。席に着いて! 今日の夜ご飯は、わたしとシャマルとアイリとリイン、それにシャルちゃんが協力して作ったんよ♪」

見ればリインやアイリの指には絆創膏が何枚か巻かれていた。慣れない調理だっただろうに。俺は2人の頭を撫でながら「ありがとう2人とも。嬉しいよ!」感謝をした。2人は「えへへ♪」と気持ち良さそうに、嬉しそうに笑ってくれた。

「はやて、シャマル、シャルもありがとう!」

「「うんっ♪」」

「ささ、冷めないうちに食べましょう♪」

家族も増えてきたことで新調したダイニングテーブルに着く。そして「いただきます!」楽しく食事会だ。話題は調理中の失敗談――リインが調味料を間違えたり、アイリが力み過ぎてボールを吹っ飛ばしたりしたことや、俺が本局で体験した嬉しいこと――ユーノやトリシュの祝われたこと、悲しいこと――特捜課に化粧させられたことなどなど。ちなみにパーシヴァルの写真の一件は伏せておいた。

「あちゃあ。時間稼ぎのためにルシル君を引き止めておいてください、ってお願いしてたんやけど、そんなことになってたんかぁ〜。なんやごめんな」

「写真撮ってないかセラティナに連絡しておかないと!」

「やめてくれ!」

笑い声と笑顔に包まれた夕食の後、「ハッピーバースデ〜、ルシル〜♪」誕生日の歌と共に運ばれてきたチョコレートケーキがテーブルに載せられた。10本のロウソクとクリームで、ルシルお誕生日おめでとう?、というメッセージが書かれている。翠屋で頼んでもらっていたのかなと思ってよく見たら、パティシエールの桃子さんには珍しい不格好さがある。

「もう気付いてるかもやけど、このケーキもわたしらの自作なんよ♪」

「アイリがメッセージを書いたんだよ!」

「リインはクリームでデコレーションしたです!」

「わたしとシャマルはスポンジを焼いただけなんやけどな」

「でもとっても上手に焼けたんですよルシル君」

嬉し過ぎてもう泣きそうだ。ちなみにシャルは「わたしはノータッチ」とのことだった。シャマルが綺麗にケーキを切り分けて、それぞれの受け皿によそってくれた。そしてみんなの目が、どうぞ!となっていたため「いただきます!」フォークで一口サイズにして、パクっといただく。リインとアイリが期待や不安が混じった表情で身を乗り出してきている。

「・・・うんっ、美味い! 美味しいよ!」

「「「「やったぁー!」」」」

はやて達が超笑顔で万歳した。こいつは本当に嬉しい。やばい、俺、本当に幸せだ。決意も覚悟も揺らぎそうになる。こんな時間をもっと過ごしたいと思えてしまう。チラッとシャルを見る。彼女も笑顔でケーキを頬張り、はやて達と微笑み合っている。

(俺も生まれ変わったら・・・、なんて都合の良い奇蹟・・・。馬鹿だな
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