暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico44縁を大切にすれば幸が巡る
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、シャルロッテ率いる騎士団の副団長だったグレーテルの子孫だということで、彼女と同じスノーホワイトのショートヘア、アップルグリーンの瞳を有している。服装は学院制服のトリシュとは違い、局の制服だ。
そのクラリスという子がパーシヴァルの手から通信端末を取り上げ、操作し、モニターを消すまでの間、女子特有の甘い香り、そして柔らかな胸に顔を押し潰されていないといけないわけだ。

(トリシュが今の方が恥ずかしい状態だと気付いたら、俺・・・どうなるんだろ・・・)

「トリシュ、消したよ。というかその男の子の顔にちょうど胸を押し当ててるけど恥ずかしくないの?」

(余計な事を!!)

俺の顔に押さえ付けられていたトリシュの胸が勢いよく離れる。トリシュの顔はもう真っ赤っかで口はわなわな震え、目は涙で潤んでいた。そして・・・

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーッ!!」

パァン!と良い音が鳴った。

「へぶっ!?」

目にも留まらない速度でのビンタが俺を襲った。とんでもない威力で、一瞬だが意識が落ちかけた。撃沈された俺はテーブルに突っ伏し、耳だけで状況を知ることになる。最初に聴こえてきたのは「ごめんなさい!」俺への謝罪。次に「兄様の所為ですよ!」パーシヴァルへぶつける怒声。そして「お客様。他のお客様に迷惑になりますので」店員からの注意。

「ちょっと、ルシル、大丈夫?」

「なんとか・・・」

テーブル下に潜り込んで来たユーノにそう答える。ちょっとの冷静時間の後、改めて「ごめんなさい、ルシル様」トリシュから謝られた。気にしないように言うが、肩を落とすばかりだ。ちなみにパーシヴァルは気を失っている。強いなぁ、トリシュ。

「ねえねえ、ルシル君。どうしてトリシュの恥ずかしい写真をパーシヴァル君に見せてもらってたの?」

「クラリス!? その話はもういいから!」

注文した特大パフェを、早送りで見ているかのような速さで頬張るクラリスが話を蒸し返そうとするからトリシュがまた怒鳴る。この短時間でトリシュは踏んだり蹴ったりだな。可哀想に。だが気にはなるようで「あの、ルシル様・・・。どうして?」と訊いてきた。

「今日、俺の誕生日なんだけど、パーシヴァルは今日・明日・明後日と仕事だということでプレゼントを贈れないと知り、慌てた結果がトリシュの写真集みたいな・・・?」

「今日がお誕生日なんですか!? 聞いてませんよ!」

「あー・・・、うん、言ってないよな? 悪い」

「そんな、酷すぎます! 今日、これからプレゼントを買いますので、ここでまた逢えませんか!?」

「いいよ、そんな、今日じゃなくたって。変に慌てるとプレゼント選びも難航するだろうし、妙な物を買いそうじゃないか?」

「っ! で、では明日、明日の正午
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