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SAO42-守らりたい者
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そ、それはさ……自然に出ちゃうっていうかさ、急に声をかけられたら誰だって驚くものじゃない?」
「ないわ」
「そんな即答しなくても……」

 それでも私が悪いか。油断してしまったわ。

「で、漆黒さんは気持ち悪い奇声の私に、何かご用ですか?」
「そろそろマップに表示されていないところへ行くわよ」
「あ、そっかそっか。次、行こう」

 裏五十五層『ザトールス』の森林ダンジョン『大自然の迷路』を攻略してから四日目。今日も私と漆黒は他のプレイヤーと同様に二人組を作って、マッピングとボス部屋を探索していた。流石迷路だけあって、広大かつ複雑な作りとなっている。おまけに迷路のくせに、壁沿いに行けば出口か入口のどちらかたどり着くはずが、未だにその両方にたどり着いていない。一定時間にエリアがランダムで入れ替えて迷子になるような仕組みもない。裏層攻略は一週間以内に攻略しないとペナルティが下されて、五層分やり直されてしまう。でも成功すれば、ボーナスとして有利な特典がつく。選ばれた六人のプレイヤーで、なんとしてでも裏層を攻略しなければならない。
残りは三日。未だに雲に隠れているけど、そろそろ日が出てほしいと願って、今日も私達は武器を振るしかない。



「今日はこの辺にしましょう」
「あ、もう夕方か……」

 今日も夜を迎える前にホームへ撤収。クリスタルを使って帰るのも手だけど、なるべく節約したいので私達はマップを表示して来た道を戻って家へ帰っている。途中でモンスターとエンカウントするけど、問題はない。時間も危険なスイッチのおかげで時間は短縮できる。その代わり精神は疲れを増すけど仕方ない。漆黒が容赦ないんだもん。
 その分は食事で小さな幸福を得よう……ほんと、食べることは何よりも幸福ね。

「あれ?」

 帰り道の途中、足を動かさずに俯いている赤の戦士を見かけた。
 赤の戦士は性格が反対な鋼の騎士とペアを組んで行動しているのに……赤の戦士の周りには鋼の騎士がいない。はぐれたのかな?
 そう思って、一応漆黒に相談したところ、

「知らない」
「ですよねー」

 一言で終わってしまった。相談でもなんでもない、普通に訊いたら一蹴された。最もな返答だと思うけど、相談しているんだからもう少し考えてほしかった。
 ま、まぁ……あれね、どうせそんなことだろうと思っていたし、言うほど希望は抱いていなかったから、別にいいけどねー。

「私に訊くよりも本人に訊いたら?」
「そうするわよ」

 言われた通りに、赤の戦士に訊ねることにした。ぶっちゃけそうした方が早い。

「赤の戦士」
「ん? あ、なんだ、バカホワイトと腹黒ブラックのグレーコンビか」

 誰がコント戦隊だよ。誰がコント美少女戦士プリなんちゃらよ。つか、あんた
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