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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)
吸血鬼退場
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3201回繰り返したのだが、ブラドは死ねないために何度も死ぬ苦しみを受け続けた。
「なかなか死なないなぁ〜(下素顔)」
「バケ……モノ…がぁっ!?」
「はい123202回目。いい加減飽きてきたんだけど」
ジュウジュウと音をたてて再生するブラド。
俺は刀を肩にかついでそう言った。
殺しに殺されまくったブラドは地面に這いつくばり、その周りに血液が飛び散り、海と化していた。
ブラドは恐怖していた。
嘗て無いほどに惨殺され、味わったことのない力を見せつけられ、シャーロックさえやらないであろう加減なき暴力。
そのどれもが一般的な人間よりも生きてきたブラドにとって初めての体験となっていた。
「ほれほれ、もう諦めてお縄につくか?」
「誰……がっ!?」
「はぁ…そろそろ飽きてきたんだけど。
いい加減拘束して引き渡しにでも行こうかね?」
ブラドは考える。
この男は普通じゃない。ならば一体何なのか。
今まで自分を討伐しに来たものたちは、何かしらの武器を携えてやって来た。
そう言ったものたちは決まって身体能力に補正をかけるような魔術や技法を用いていた。
ならばこの男にもそれがあるはずだ。そうとしか考えられない。
「ビヤァァァァァァァァァァァァアッ!!!」
ブラドは吠える。
全ての補正を消すことの出来る咆哮。
これで勝った。そう思ったブラドは
「うるせぇよ」
呆気もなく首を落とされていた。
その頃、武偵高教員と集められた数人の生徒がブリーフィングを行っていた。
「ええか!ついさっき火薬庫で爆発が起きた!
原因は分からんが確実に引火が要因となっとる!
誰がやったか、何でやったかをきっちりシメて聞いてこい!
逃げようもんならボコボコにして聞き出せ!ええな!」
「「「了解!」」」
随分と物騒なことを言う教師である。
とは言え、現場へと向かう生徒には同情せざるを得ない。
何故ならその現場こそ、ユウジが絶賛殺生中の場所なのだから。
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