暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第208話 最後の戦い
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についてだった。
 現実世界でも、GGO JPサーバーへとハッキングに成功させ、彼が操っているアバター。そのIPアドレス、プロバイダ契約等を照会させ、人物特定までに至ったのだ。極めて精密に、二重三重のセキュリティの網を掻い潜り続け、たどり着けたのがついさっき、丁度 GGOの世界、BoB大会にて、3人が大爆発し、優勝者が決定した時だった。

 死銃事、《sterben》のダイブ先。そして 契約者の氏名、住所。登録をしている情報の細部に至ってまで、丸裸にしたのだ。

 ……そして、もう1人。

 GGOの世界で 死銃情報サイトでの挑発内容をそのまま発言し、最も動揺し 且つ疑わしかった男の情報も同様だった。

 その男の名は《シュピーゲル》。

 死銃《sterben》と《シュピーゲル》が実の兄弟だと言う事が判ったのだ。……更に、その片割れ。《sterben》のSAO時代のプレイヤー名も。

「……赤目のザザ」

 隼人は勿論、玲奈もその名は知っている。あの世界最悪の殺人ギルド、ラフコフの幹部だった男だから。

 綺堂自身は そこまで詳しくは知らない。……あの世界の闇の部分は 訊いているのだが、細部に至るまでは時間をかける様に考えていたからだ。
 あの世界の闇は、隼人の心の傷でもあるのだから。

「はい。そうです。坊ちゃん」

 綺堂が頷いたのを見た隼人は、これまで説明された事を頭の中でまとめつつ、話を訊いた。

「……彼女を、シノンをゲーム世界で狙ったのがザザ、《新川昌一》で 現実世界で 彼女を手にかけようとしたのが……」
「可能性、と言えば 大きいかと思われます。実の兄がそう(・・)である、と言う事。そして あの日。……ゼクシード氏を銃撃した日にログインをしているのは、《シュピーゲル》。即ち《新川恭二》の方でした。データをそのまま アミュスフィアに移しただけでしたので、調べるのは造作もなかった事ですが……」

 その説明を訊いて、隼人には動揺を隠せられなかった。

 シノンには、誌乃には 大きな心の闇、傷が存在していた。そんな状況で 《友達》とまで 言っていた相手が、今回の恐るべき殺人事件の共謀者の1人なのだから。
 そして、自分の推測が当たっている事も改めて理解したのだ。
 詳しい事情までは知らない綺堂だったが、大体の事は察した様だった。

「……隼人君」

 今 深く考え込んでいる隼人の姿は、まるで苦しんでいる様に玲奈の眼には見えた。だけど、今回はすぐ傍にいる事以上の助けは出来ない、と言う事も肌で感じた。

 ……GGOの世界で出会った彼女の事。それは 先ほどは省略したのだが、簡単に説明すると 玲奈は少なからず、嫉妬心が画面上の少女に出ていたのだ。隼人、ゲーム上では 女のコの様なア
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