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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第208話 最後の戦い
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い。……可能性は捨てきれなかったから。
そして最後に。……いや 何よりもだ。
あの時
(
・・・
)
に確かに見た その男の眼が気になったから。
それは、誌乃が入口の外の気配に気づく数秒前の事だ。
「………」
その者……
彼
(
・
)
は、朝田誌乃が暮すマンションへと来ていた。
今回は、死銃として、ではない。……作戦は失敗し、死銃は打倒された。これ以上 この世界で名を、伝説を作る事は無理だろう。……一度の敗北は 全てを失う。それはどんな事でも同じだからだ。
――……全ては、彼女を自分のモノにしたい。
彼にある願望はその一言だった。
彼が、誌乃に出会った、はじめて出会った時に感じたのは、強烈な
モノ
(
・・
)
だった。
この平和な日本において、本物の銃で強盗を、悪人を撃ち殺した事がある女のコは、誌乃を除いて他にはいないだろう。……その時から 本当の力がある、と感じていた。
その事実があったからこそ、知ったからこそ、死銃の伝説武器に《
黒星
(
ヘイシン
)
五十四式》を選んだのだ。
その強烈な憧れは、軈て 歪んだ愛情に変わったのだ。
「朝田さん……朝田さん………」
ゆっくりと、確実に彼女の住む部屋へと近づく。
先ほどまでは、これから行う行為ゆえに、慎重に行動をしていたのだが、今であれば、そんな事をする必要はない。ただの友人として、そう、ただの友人として、優勝した彼女を労う為に、この場に来たのだ。
そして、彼女の返答次第で 全てが決まる。……いや もう決まっている。
あの世界、GGOでの洞窟内での彼女の姿を見た瞬間から……。
一歩、一歩、着実に近づく。まるで 幽霊なのか? と思える様な振る舞い。……足音も殆どしない。音もなく 彼女の部屋へと近づいていく。階段を上り、その先の角を曲がれば もう直ぐだ。
「アサダ、さん…… アサダサン……」
逸る気持ちを懸命に抑えようとするが、中々抑えられない。……誰も見ていないから、だろうか。自分の素を見せる事が出来るのは。
軈て、彼女の部屋に繋がる通路に出たその時だった。
「……っ!」
普段は灯りがついている通路なのだが、今は生憎メンテナンス中であり、この場は暗闇に包まれていた。その場所で、誰かが立っていたのだ。丁度 彼女の部屋の前辺で。
「……初めまして。と言うべきか、な。向こうでは 顔を合わせているんだがな」
暗闇の中で、ただ1つだけ光源があった。
男が取り出した端末の光だ。端末を立ち上げ、操作する時に発光したELライトが薄らとその者の顔を照らした。……階段側のライトは点いているから、向
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