第十一幕その九
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「考えていなかったわ」
「しかし今は」
「文明が進んで」
オズの国のそれがです。
「こうした風に行き来も出来る様になったわ」
「その通りですね」
「これからもお空の旅をしたいわ」
「その時は、ですね」
「またここに来てもいいのね」
「何時でも。この城は奇麗なのですが」
ここで、です。団長さんは少し寂しそうにお話しました。
「地上に降りるのも一苦労で」
「高い場所にあるから」
「私達は地上には滅多に降りません」
もっと言うと降りにくいのです、それもとても。
「ですから」
「それで、なのね」
「はい、地上の方が来られるのなら」
「嬉しいのね」
「この城をご堪能下さい」
是非にという言葉でした。
「食べるものはありませんが」
「ええ、とても奇麗なお城だから」
「外観も内装もお楽しみ下さい」
「それじゃあね」
そうさせてもらうとです、ドロシーは団長さんに笑顔で応えてでした。この日はお城に一泊させてもらうことになりました。
皆は天使さん達に案内してもらってお城の中を見て回りました。勿論外もです。
中も外もとても奇麗で、です。芸術品も宝石も金銀もです。
どれも奇麗です、お城の塔と塔をつなげている橋を渡ったり塔や天主にも登りました。島の端から下を見てです。
島の下の中まで、お城の中を進んで、です。
そこからも下を見たりしました。島全体を見回って。
そしてです、ジョージが言いました。
「こんなに不思議の国にいるって思ったことは」
「そうそうないわね」
「はい、オズの国の中でも」
特にとです、ポリクロームにも答えます。
「そう思えます」
「そうなのね」
「お空に浮かぶ島があって」
「お城もあって」
「こうしてその中を見て回れるなんて」
「夢みたい?」
「本当に不思議です」
そうした気持ちだというのです。
「信じられないです」
「けれどこれがね」
「オズの国ですね」
「お伽の国なの」
「不思議なことが起こる」
「そうした国なの」
まさにというのです。
「だから」
「それで、ですね」
「驚くことはないわ」
このお城にいてもというのです。
「別にね」
「そうですか」
「こうした国って思うことよ」
「そういうことですね、じゃあ今日はですね」
「ここでお休みね、御飯は?」
「さっきドロシーさんが持って来たテーブル掛けから出した食べました」
ジョージはポリクロームに答えました。
「サンドイッチを」
「それを食べたのね」
「凄く美味しかったです」
「じゃあ後はお風呂に入って」
「このお城お風呂もあるんですか」
「さっき天使さん達から勧められたわ」
ポリクロームがというのです。
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