暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter2「父を探して 山科悠子の依頼」
Story10:依頼完了 残る謎
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ころだ」
いや、そう言った理由も俺は気になりますけど…
「そして、気になることはもう一つ…」
「え…? まだ何か?」
「…ま、それは置いておくとしよう。依頼人は、また事務所を訪れると言っていた。お楽しみの到着を、珈琲でも啜りながら待とうじゃないか」
…げ、コーヒー…それは勘弁して欲しいです。やるなら俺が作りますから。
というか、もう一つの気になることって…先程の山科さんの反応のことだろうか?
「さぁ、事務所へ戻ろう」
「は、はい…」
俺、まさ死にたくないな…
「…どうも」
静かにそう言う彼女は、ここを去る時に言った通りに事務所に戻ってきた。
「来たか…予想していたより随分早い。やはり優秀な依頼人のようだ。どうぞ、ソファへ。調査は終了しました、結果を報告しましょう」
「………!!」
暮海さんの口から聞いた言葉に、彼女は表情を険しくする。
そしてそんな表情のまま、暮海さんに言われた通り依頼人用のソファに座り、暮海さんから今回の調査についての話を聞き始めた。
「―――…と、以上が今回の調査結果です」
「………………」
「アカウント狩りには、ザクソンというハッカーチームが絡んでいました」
「……! ザクソンが…?」
暮海さんの報告を黙って聞いていた彼女が、ザクソンの名前に初めて大きな驚きを見せた。
「山科誠は行方不明でも何でもなく、普通に生活しています。“娘”のチカと妻と三人、仲睦まじく」
「………」
そこで暮海さん、あからさまに調査で明らかになった矛盾を提示する。
彼女はそれに対し、押し黙るだけで特にこれと言った反応は見せなかった。
「…では、今回の調査はこれで終了とさせていただくが、よろしいか?」
「……………はい、問題ありません…ありがとうございました」
問題ない? 今しがた調査で露わになった矛盾点を言われたのに?
「…君は一体―――“誰”なんですか?」
「………………、“また”来ます」
そう言うと、彼女は俺の質問に答えることなく、踵を返しそのまま去ろうとする。
「いつでもどうぞ、次は是非本名でいらしてください。―――『神代(かみしろ)悠子』さん?」
「え…!?」
「ッ! …………」
その後ろ姿へ投げかけられる言葉、それは彼女―――“神代悠子”さんの足を止めた。
しかし少し沈黙が過ぎるとすぐ、彼女は歩き出し事務所から出ていった。
「…く、暮
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