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DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter2「父を探して 山科悠子の依頼」
Story10:依頼完了 残る謎
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てきたか。これが娘の『チカ』です」

「チカさん、ですか…?」

「チカ、丁度良かった。お前と話をしたいって人が来ていてね」

「私に…?」


 山科、チカさん……でも、この間依頼に来た“娘”さんは、山科“悠子”さんなんじゃ…?


「…? な、何ですか…?」

「あ、いや、何でもないです…」


 …ダメだ、何も分からん……ここは、暮海さんに任せた方がよさそうだ。
 そう思い、視線を彼女に向ける。それを受け取ったからなのだろうか、彼女は少し微笑んでから口を開いた。


「こちらが山科さんの娘さん、ですか? 他にお子さんは?」

「いや、チカ一人だが…どうしてそんな事を…?」

「……あなた達、一体何なの?」

「それが、この近くで行方不明になった人がいるらしいんだ。お前、心当たりあるか?」

「行方不明? …う、ううん、知らない…聞いたことない」


 尋ねられたチカさんは、少し考える様子を見せてから、そう答えた。


「…だ、そうです。すいませんね、力になれなくて」

「いえ、ご協力感謝します。おかげで、必要な情報を手に入れることができました」


 え、ここまでの質問で!? 必要なもの全部ですか!?


「ところで…山科さん、お気づきでしたか? あなたのEDENアカウントは乗っ取られていました」

「………EDEN…?」

「しかし、ご安心を。既にアカウントは取り返してあります。使用しても問題ありません」


 しかしその言葉を聞いた山科誠さんは、顔を覆いつつ顔を歪めていた。


「ん? 山科誠さん、どうかしましたか?」

「―――か、帰ってください!!」

「え…?」
「ん…?」

「い、いいから早く帰って! 行方不明のことなんか知らないって言ってるじゃない!? 行こう、パパ!」


 明らかに様子が変わった誠さんに、チカさんも焦った様子で声を荒げた。
 そして頭を抱える誠さんを押し、室内へ戻しながら扉を閉めてしまった。


「…ふむ、強引に追い返されてしまったな」

「どうしたんですかね…何であんな風に…」

「しかしその分、得られた情報は大きかったようだ」


 そのようですね、と言いながら頷いて答えた。


「山科誠の本当の娘は、この山科チカで間違いない」

「その、ようですね…となると、あの依頼人は…?」

「あぁ、彼女は山科誠の娘を語って依頼して来た…という事になるな」


 そうだよな〜…でもどうして偽ったりしたんだろう。


「騙(かた)った理由について、大して興味はない。だが、依頼人が山科誠の何を探りたいのか…背後関係に、何があるのか……大いに興味をそそられると
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