暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter2「父を探して 山科悠子の依頼」
Story10:依頼完了 残る謎
[1/4]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 





「ご苦労だったな、タクミ」

「はい…それで、どうでした?」

「あぁ。山科誠のアカウントが解放されたおかげで、アカウント情報をサルベージすることができたよ」


 ということは、それで山科誠さんも見つけられるかもしれないな。


「現住所も既に確認済みだ。その過程で入手した彼の家族構成を調べたところ、面白い事実が浮かび上がった」

「面白い…?」

「依頼人―――“山科悠子”と、サルベージした情報の中にある彼の娘の情報が明らかに食い違っている」

「―――は…?」


 依頼人として来た彼女と、山科誠の娘が“同じ人物ではない”―――そう言うことなのか?
 いや、でも…なんで…?


「やはり…というべきか、あまりにも浅はかというべきか」

「え、暮海さん何かわかってるんですか!?」

「ん? キミにはまだわからないのかい? …ふふ、どうやら我々の主従関係はしばらく安泰だな」


 そ、それってどういう…?


「とにかく、山科誠の現住所へ向かうとしよう」

「で、でも誠さんは行方不明なんじゃ…?」

「ふふ…失踪中の山科誠の住まいに、一体何が出てくるか…確かめてみようじゃないか」
























 インターホンを押すと、扉の奥から男の人の声が聞こえてくる。


「―――はい、どちら様ですか?」


 そう言って出てきたのは、眼鏡をかけた男性だった。少し細身に見えるな…インテリ系だろうか?


「こんにちは、こちらは山科さんのご自宅で間違いないですか?」

「そうですが…あなた方は?」

「いえ、実は、人を探していまして。…失礼ですが、あなたのお名前を伺っても?」

「…え? 私は、『山科誠』だが…」


 ……………え? この人が、山科誠さん? え、行方不明だったんじゃないんですか?


「では、山科誠さん。一つお聞きします。この近くで行方不明者が出たらしいのですが…その人物に心当たりなどは?」

「行方不明になった人物? いや、私には全く心当たりないが…」

「そうですか…ご家族の方にも、お話を伺いたいのですが」

「あ、あいにくだが…妻も娘も外出していて…」

「娘さんは今どこに…?」





「―――パパ? どうしたの?」





 突然聞こえてきた女の子の声。後ろから聞こえてきたその声に合わせて、後ろへ振り返った。
 そこにいたのは、だいたい俺より年下―――高校生? ぐらいの女の子が立っていた。かわいらしい服を着た女の子だ。

 ……って、パパ? まさか…


「あぁ、帰っ
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ