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三文の得
第一章
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点からだ。
 彼と同じく薄い褐色の肌にだ、はっきりとした目で長い睫毛、整った顔立ちで黒髪を後ろに束ねた彼と同じ年代の少女が白のタンクトップと青の半ズボン姿で走って出て来た。走る度に大きな胸が見事に揺れている。80
 同じクラスのロザニア=ベスコッチだ。実は気がある。その彼女を見てだった。グレッグは内心驚いたが。
 その内心を隠してだ、ロザニアに問うた。
「あれっ、ひょっとして」
「グレッグじゃない」
 ロザニアは彼の姿を見て声をあげた。
「あんたも走ってるのね」
「まあいつもは夕方か夜だけれど」
「今はなのね」
「たまたま早起きしてさ」
 ロザニアの横に来て話した。
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