第12話 守りたいもの
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。あいつらもっと殴っておけばよかったな。
「……ねえ、リィン」
「ん、何だ……!?ッ」
考え事をしていた僕にレンが声をかけてきたから振り向いたが……何をしてるんだレン!?
「な、何で裸なんだよ!?」
そう、レンは着ていた服を全部脱いでいた。
「あら、さっきも見たんだから今更じゃない?」
「そういう問題じゃない、何で脱いでるんだ!」
「あら、野暮な事を言うのね」
レンはそういうとゆっくりと僕の側に来る……って近い近い!?
「貴方もシタかったんでしょ?あいつ等にしていたこと……だから助けたんでしょ?」
「は……?」
一瞬レンが何を言っているのか分からなかった。
「何を言ってるんだ?」
「ごまかさないで、何の見返りも無しに誰かを助けると思う?貴方だってこういう事シタかったんでしょ?」
レンはゆっくりと自らの右手を僕の下半身に添える。
「おい、止めろ……!」
「もしかして怖いの?大丈夫よ、私は慣れているから……リードしてあげる」
そういってレンは僕のズボンを下げようとして……
「止めろ、レン!!」
僕はレンを止めた。
「どうしたの?こういう事したかったんでしょ?」
「……僕はそういう事がしたいから君を助けたんじゃない、いいから早く服を着ろ」
僕はレンの着ていた服を彼女に渡した。
「……じゃあ何で私を助けたのよ」
「女の子が困っていたら助けろって団長に言われてきたからな」
「何それ、理解できないわ」
「理解してもらおうとは思わない、いいから早く服を着ろって」
僕はそういってレンから離れて横になった。何で僕はレンを助けたのかな……いや、これで良かったんだろう。もしレンを見捨てて逃げてもきっと後悔してたしそんな僕をフィーは許さないだろう。それに……
(エレナを失った時に誓ったんだ。大切な者を守ってみせるって……)
だからこれで良かったんだ。自分の誓いを守った、そう思おう。流石に疲れたな……
僕はゆっくりと眠りに入った。
side:レン
この施設に来てそれなりの時が過ぎた、私はそこで何人も死んでいくのを毎日のように見てきた。どの子も絶望に落ちた顔、生きるのを諦めた顔、そんな顔ばかりだった。
まあ普通の子供ならそうなって当然だろう、おかしいのは私。何も感じないし思いもしない。
でも最近気になる子が出来た、リィンっていう男の子だ。彼を見かけたのはけっこう前かしら、私はここの責任者である『先生』に気に入られている、だからある程度の自由を与えられているからこの施設を一人
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