第12話 守りたいもの
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「了解」
笑っていた男がレンを押さえつける。
「いや!それだけは止めて!他の事なら何でもするからそれだけは!!」
「駄目だね、こっちも我慢の限界だ」
「安心しなって、痛いのは最初だけだから」
あいつら……!僕は部屋に踏み込もうとしたが……
(いや待て、ここで捕まったらもう逃げられなくなるかも。そうなったら僕は……)
団長やマリアナ姉さん、ゼノやレオ、西風の皆、それに……
(…リィン)
……フィーにだって会えなくなるかも知れないんだぞ!僕は……
「おい、早くしろって、俺も待ってんだから」
「よし、それじゃいくぞ」
「いやぁぁぁぁぁッ――???!!?」
……僕は!!
ダッ!!
レンの叫び声を聞いた僕は考える間も無く部屋に突入した。
「あん、なんだ……」
グシャ!!
男が振り向く前に男の露出した下半身のまたぐらに思いっきり蹴りをいれた、何かが潰れる嫌な感触が足に広がっていく。
「う、うぎゃぁぁぁぁぁ―――――!!?」
下半身を押さえながら蹲る男に追撃で腹に蹴りを入れる。男は嘔吐物を吐きながら体をくの字に曲げた。
「だ、脱走者だ!誰か援軍を……」
もう一人の男が逃げ出そうとするが僕はそれを許さない、一瞬で男の前に回りこみ顔面に拳を叩き込んだ。
「げふッ!?」
更に追撃で喉に指突きを喰らわせてわき腹に蹴りを打ち込んだ。肋骨の砕ける音が響く。その後僕は騒ぎに気づいた連中に取り押さえられるまで二人の男を殴り続けた。
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ーーーーーー
ーーー
ガチャンッ!!
体中をボコボコに殴られた僕は専用の独房に入れられた、体中が腫れて痛いや……
「……」
そして何故かレンも一緒に入れられていた、ちょっと気まずいから止めて欲しいんだけど。不可抗力で裸見ちゃったし……
「ねえ……」
そんな事を考えているとレンが話し掛けてきた。
「何で私を助けたの?」
「えっ?」
「理由が分からないわ、貴方は逃げ出そうとしてたんでしょ?何で私を助けたの?前にもう同じ事はしないって言っておきながら何で……」
「それは……」
……僕はどうして彼女を助けたんだろうか?
「なあ、君はずっとあんな事をさせられてたの?」
「ええ、思い浮かぶ事は大体させられてきたわ。何とか純潔は守ってこれたけどさっきは危なかったわね」
ふと気になってレンに不謹慎と分かりつつ聞いてしまった、彼女の話ではこういった性的暴行は何回もされてきたらしい
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