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破壊ノ魔王
一章
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名。彼らが現れた瞬間、客の顔はひきつり、バタバタと帰り支度を始めた。しかし、突き立てられた銃を見て、動きは止まる


「逃げんじゃねぇよ。回収だ、回収!」


横目でその様子を眺めていた男は小さくため息をつき、椅子に深く座り直した。そしてもう一杯、ウイスキーを注文する


「運がなかったね、お客さん」

「まったくだ。どいつもこいつも邪魔ばっかりしやがる」


店主がその言葉に疑問を投げかける前に、それは始まった。彼らが言っていた"回収"だ。


「よぉよぉ、クズAさんよお?まだお支払が済んでないよね?なんでこんなとこで贅沢しちゃってんのおー??」

「こ、これはマスターからいただいて……。お金なら払います!でも今は……」

「今いるんだよ!今!なんでお前なんかのために待ってやらないといけねぇんだ??金がないなら、娘を差し出せ!ボロ雑巾になるまで使ってやる!」

「そ、それだけはどうか……」

「なんか言える立場かよ、こらぁ!」


銃を構えた体格のよい男たちに囲まれ、華奢なリーダーらしきものが、ひとり威張り散らす。ひとりひとりに暴言をはき、多額な金を要求していく様子は横暴以外になにものでもなかった


「……この街は、見ての通り、みすぼらしいでしょ?」

「まぁな」

「仕事はないですけど、ほんとは人が生活するには問題ないんです。ほんとうはね。でも……あの異常な役人のせいで馬鹿みたいな税金を支払わなくちゃいけない。街を出ていこうにも……あの砂漠を超えるための資金が足りない。みんな追い詰められてるんですよ」

「全員でぶっ飛ばせばいいじゃねぇか。あんなひょろいやつ。銃だって正面以外には飛ばねぇんだし」

「そうしたこともあったんです。でも……あっちにはティナ持ちがいるんです」


ティナ
その言葉にピクリと男は反応した。そして口の端を少し歪める


「へぇ……」


客の全員が怒鳴られ、暴力を受けたあとだろうか。少し息を切らせた役人は、ずかずかとカウンターに向かい、店主の前にたった


「次はお前だ!」

「……うちはきちんと払いましたよ。確認されてないんですか?」

「ははは!知らねぇなら教えてやる!店を開くような金が手にはいるって約束されてるやつは税収がアップするんだよ!ばかめ!」

「な!そんなこと聞いてませんよ!」

「当たり前だ!さっき決めたんだよ!ほら、これが契約書」

「認めません!こんなもの……」

「じゃあ店じまいだねー。家族みんな飢え死にだねー。頑張って砂漠を超えてみたら?その体も骨になってスリムになるんじゃねぇ?あ、いっとくけど、出ていくのにも金払ってもらうから。ハハハハハハ……ブハ!!」


店主はわな
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