打倒 妖精の尻尾!!
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ミアスケイル》の控え室では、この男が1人長椅子に肩をガックリと落とした姿で座り見ているのは、魔水晶ビジョンに映る両手を大きく上げて喜びを表現しているシリルの姿だった。
「最初会った時は俺と同じ側の人間だと思ってたんだがな・・・」
大魔闘演舞1日目の入場前、道に迷い声をかけてきた少年。その時に彼はシリルに対してある感覚を覚えていた。
それは、自分と同じ側の人間であるということらしい。
「まさかあいつは選ばれた側の人間だったとはな」
控え室の天井を仰ぎ見るレオン。彼はしばらく天を仰いだ後、自分の右の掌を見つめる。
「あれからもう1年経ったのか・・・」
場面は闘技場へと戻る。大きく穴が空いた闘技場を見下ろしながら涙を流す一匹の猫がいた。
「レクター・・・」
スティングの相棒であるレクターは最強だと信じてきたスティングの敗北。それも、目標としてきたナツという巨大な壁ではなく、シリルという年端もいかない少年に破れてしまったことにショックを受け、目からあふれでるものを押さえることができない。
それを目撃してしまったフロッシュとキセキも徐々に大切な人が負けたという実感が湧いてきて、目から溢れる雫を拭っていた。
「まさかあの3人が負けちまうとはねぇ」
頬杖をつき予想外の結果にそう言うオルガ。その隣にいる赤い帽子を被ったルーファスはなぜか笑っている。
「面白い試合だった。しかと記憶したよ」
「ククッ。しばらくこれをネタにタカれるじゃんよ」
ルーファスと同じように笑みを浮かべるオルガ。彼らは仲間が破れてしまった悲しみよりも先に、面白い展開になったという嬉しさが出てきたのだった。
「しばらく・・・が、あれば良いがな」
2人の後ろにいたミネルバがそう言う。
3人の敗北を受け、観客席で試合を見ていた剣咬の虎のマスタージエンマは無言の圧で他の観客たちを追い払っていた。
(想いの力・・・か)
待機場所を後にするミネルバ。彼女はシリルたちの戦いを見て何かを感じ取っていた。
シリルside
「やったぁ!!やりましたナツさん!!」
三大竜と言われている3人を倒した俺は嬉しさのあまり後ろから俺のことを見守っていたナツさんに飛び付く。
「お・・・おう/////すごかったぞ、シリル/////」
なぜかナツさんは俺と目を合わせずにそう言う。心なしか顔も赤いし・・・どうしたんだ?
俺がナツさんの不審な態度に首を傾げていると、彼は俺の後ろで倒れているスティングさんたちに視線を向ける。
「また戦
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ