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『ある転生者の奮闘記』
TURN31
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。第四戦隊以下南遣方面艦隊は射撃を停止する。

 約三十分が経った時、夕張がゆっくりとストライクバックから離脱していく。

「夕張から通信です」

「通信パネル開け」

『此方ダグラス。キャロルは救出した』

「了解。全艦砲撃開始ッ!!」

 そして全艦からの砲撃により、CORE艦隊旗艦ストライクバックは轟沈していった。





「長門から集結命令です」

「分かった。速度を巡航に、とぉーりかぁーじ」

「ヨーソロォー」

 南遣方面艦隊は転舵して第一艦隊の方向に向かう。

「ち、長官ッ!! キングコアから通信ですッ!!」

「……通信パネルに開け」

『よう虫けらども。俺が人間の歴史を終わらせる王だ。今日が終わりの始まりだッ!!』

「あれは……」

 まさかあれはバージニアか? 最初に見えたのは蛇の頭だった。見た目はゆっくりの数時間をかけて細長い身体を(うみ)にもたげてく。そして胴まわりを囲う螺旋状の人工構造物が姿を見せる。

『全艦撃ちぃ方始めェッ!!』

「撃ェッ!!」

 東郷長官が叫び、俺も砲撃命令を出す。ビーム砲の束は本体に到達する前に中和減衰された。

「周囲に強力な障壁ですッ!!」

「全艦散開ッ!! 最大戦速やッ!!」

 オペレーターの言葉を聞きながら散開命令を出す。南遣方面艦隊が散開すると同時にバージニアが攻撃してきた。

「ひ、被害知らせッ!!」

「駆逐艦宵月、初月、新月轟沈ッ!! 巡洋艦新高大破ッ!! 戦闘不能ッ!!」

 オペレーターが次々と被害報告を述べていく。流石に全艦無傷とはいかんか。

「他艦隊はどうか?」

「エイリス艦隊はバリア艦がいたため無傷です。第五艦隊は壊滅寸前、ドクツ艦隊も半分が轟沈しました」

 ……痛み分けやな。

「あの怪獣はどうしている?」

「ハワイのワープゲート付近で停止しています。それに伴い、長門から再び集結命令が出ています」

「分かった。転舵しよう」

「ヨーソロォー」

 南遣方面艦隊は再度、長門の方向へと向かう。他のエイリス、ドクツ、旧ガメリカ艦隊も長門の周辺に集結していた。

「ま、大方お偉いさんの警備やろな」

「でしょうね」

 俺の言葉に副官は頷いた。

「長官、東郷長官から通信です」

「通信パネル開けろ」

『よう狹霧。先程は御苦労だった』

「いえいえ。仕事をしたまでに過ぎませんよ」

 東郷長官からの労いに俺はそう答えた。

『ところでお前も作戦会議に参加してほしい』





 ……はい?









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