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逆襲のアムロ
13話 様々な事情 11.23
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サイアムはゆっくりとフロンタルの問いに答えた。フロンタルは笑った。そしてサイアムが眠るこの聖櫃について何故分かったかをフロンタルに質問した。

「何故、この場所がわかった」

「・・・そうだな。私は私が何者であるかは知らない。その原因がどうやらこの場所を知ることができたことと言えよう」

フロンタルは少し歩きながらサイアムに話続けた。

「私は少し先の未来を知っている。そして私は今も昔も全てを知っている。その時間軸の全ての怨念が私を形作った。ベースがあったのだがそれを汚染し、私を分からなくするほどの人の想いがここに集約している」

サイアムは深くため息をついた。フロンタルはサイアムに提案した。

「私の持ちうるテクノロジーをビスト財団に提供している意味はこの時代の進化の加速だ。その速度に伴った色々な騒乱が人々を絶望に導くであろう。その終局でこの憲章が如何に効果的か、または無意味か確認したらどうかな?」

「なんと・・・苛烈な・・・」

「そうさ。人は鈍感なものでね。追い込まれないといつまでたっても対岸の火事と思う節がある。この絶望に一石を投じて希望へ変えるチャンスを私は与えたいと思っている。これは私の中のパンドラボックスだよ」

サイアムはこの石碑をパンドラの箱と呼んでいた。災厄の箱だ。
しかしその考えを改める必要があると思った。本当の災厄は目の前にいた。

フロンタルは明確な時期をサイアムに提示した。

「8年だ・・・この8年間でこの地球圏をゆっくりとかき回し、サイコフレームの感応機能を使い、人々に選択を迫ることにしよう・・・それまで生きていられるかなサイアム・ビスト」

「・・・無論だとも・・・それが私への手向けになるのだな」

「フフフ・・・期待してもらおう」


* マドラス基地 グレイファントム艦橋 11.24 14:00


シャアとララァはアムロに案内され、ブライトの下へ来ていた。
アムロは2人を紹介した。

「艦長。紹介します。こちらクワトロ・バジーナ大尉。そして秘書のララァ・スンさん。キャルフォルニアから技術士官として数日間滞在する予定です」

シャアはスーツ姿でララァも紺のスーツ姿でブライトの前に立ち挨拶を交わした。

「ブライト艦長。クワトロ・バジーナです。少しの間ですが、この基地で勤務することになりました。多少なりともデータを採取することになりますが宜しく」

「ララァ・スンです。大尉について何か連絡事項ございましたら遠慮なくおっしゃってください」

「ああ、宜しく。キャルフォルニアからとはあちらはいかがですか?」

ブライトはシャアに語り掛け、シャアは無難に話を合わせた。

「あちらも酷いもんです。連邦内部での派閥争うで戦線を維持す
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