第一部
第六章 〜交州牧篇〜
八十一 〜神医、再び〜
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何故か、士燮は呆然としている。
「で、ではこれで私は失礼します!」
と、慌てて踵を返すと、駆けていった。
「お兄ちゃん。鈴々、何か悪い事言ったか?」
「いや。……何であろうな、あれは」
鈴々は首を傾げている。
私にも、あの態度は理解出来た訳ではないが、な。
「さて。愛紗の治療が済むまで、何か腹に入れておくか」
「ごはんか?」
「そうだ。今日は私が出そう、好きなだけ食べるが良い」
「本当か? じゃお兄ちゃん、すぐに行くのだ!」
パッと鈴々の顔が輝いたかと思うと、私の手を引いて走り出そうとする。
「こ、これ。慌てずとも良い」
「へへーん、そうは行かないのだ!」
鈴々に引き摺られるような格好で、私は城下へと向かった。
手痛い出費になるやも知れぬが、たまには良かろう。
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