シリルvs.三大竜
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「初めて会った時はどう見ても頼りない奴だと思っていた。だが今は違う」
リオンは腰に手を当て魔水晶ビジョンに映るシリルを見ながら言う。
「妖精の尻尾の強い想いが、あいつを大きく成長させているんだ」
「素晴らしい香りだね、シリルくん」
「クソッ、あいつどんだけ強いんだよ」
「まさしく格が違うって感じですね」
青い天馬の一夜、レン、タクトはシリルの実力の高さに純粋に感心していた。
「やあああっ!!」
「くはっ!!」
シリルの鉄拳がスティングの顔面を捉え、地面に仰向けに倒れるスティング。しかし彼は諦めるということは絶対にしない。すぐに立ち上がるとローグとグラシアンとアイコンタクトをし、3人同時にシリルに迫る。
ドンッ
しかしシリルは後ろから来ていたグラシアンのパンチを頭を下げながら避けると、勢いで前のめりになりながら頭上に来たグラシアンに頭突きをいれつつローグとスティングに両手を広げて拳を押し込む。
「ハァッ!!」
スティングは後ろによろけながらもブレスを吐き出しシリルを攻めようとする。だがシリルは目を解放しているため、その攻撃を体を横に少し動かし楽々避けると、口に魔力を溜めてブレスをスティングに放つ。
「ぐわあっ!!」
ピンポン玉のように飛ばされ壁に激突するスティング。これには剣咬の虎のメンバーたちも驚きを隠せない。
「おいおい、マジかよ」
「記憶にないね、ドラゴンフォースの力がこうも押されるなんて」
「力・・・か」
なおも続くシリルの猛攻。三大竜はなすすべなく闘技場の地下の壁や地面に打ち付けられ、完全にサンドバック状態である。
「バカな・・・」
「俺はナツさんを越えるために進んできたのに・・・なんでこいつに・・・」
立ち上がるのがやっとのグラシアンとスティング。シリルはそれを見て笑みを浮かべながらこう言う。
「残念ですけど、ナツさんとガジルさんはもっともっと強いですよ」
「っ・・・!!」
突きつけられる現実。シリルはまだ幼い分未熟なところも多いため、今の段階ではナツよりも劣っているというのもうなずける。
しかしそれでは自分たちは7年間何をやってきたのかわからなくなり、スティングは表情を歪める。
「スティング!!グラシアン!!」
シリルの発言を聞いた途端、ローグの目付きが変わる。ローグは2人の名前を呼ぶと右腕を引き、自らの後ろに巨大な魔力の球体を作っていく。
「おおっ!!」
「ああっ!!」
それを受けスティングは両手を引き、
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