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八神家の養父切嗣
二十話:正義の形
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 黒い三角の魔法陣がはやてを中心に浮かび上がり、禍々しい力の渦が天に駆け上がる。
 はやての小さな手に計りきれないほどのエネルギーを秘めた書が握られる。

「我は闇の書の主。この手に力を……封印開放」
Freilassung.(解放)
「こんナ……コンナセカイ―――ミンナコワレテシマエバイイッ!」

 絶望の言葉とともに真の覚醒を迎え、その姿を闇の書の意思に変えていくはやてに目を向けることなく切嗣は吸殻を放り捨て踏みにじる。
 そして、誰にも届かないように小さな声で謝罪の言葉をつぶやく。


「ごめんね、はやて……。僕は―――正義の味方なんだ…ッ」


 正義の味方は味方をした方しか、正義に含まれる人々しか、救えない。
 例え最愛の娘であったとしても、正義に含まれないのなら容赦なく殺す。
 それが切嗣の信じる―――正義の形だ。

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